アルゼンチンを撃破したサウジアラビアは国王が「国民の祝日」制定を即決
森保一監督率いる日本代表は11月23日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第1戦でドイツ代表と対戦。1点ビハインドから後半に立て続けに2ゴールを挙げ、2-1で逆転勝利を飾った。世紀の大金星となったが、前日にアルゼンチン代表を撃破したサウジアラビア代表は翌日が「国民の休日」なったこともあり、現地カタールでは「日本ではドイツに勝ったのに祝日にならなかったの?」との声も上がっている。
前半33分、MFイルカイ・ギュンドアンのPKで先制され、0-1で後半を迎えた日本。後半、3バックへの変更とMF三笘薫(ブライトン)らの投入によってより攻撃的にシフトした日本は、同30分に左サイドの攻撃からMF堂安律(フライブルク)が押し込んで同点に追い付くと、FW浅野拓磨(ボーフム)もディフェンスラインの背後への抜け出しからゴールを奪う。終盤の逆転劇で見事に勝ち点3を奪取した。
今大会、アジア勢は開催国カタール、イランと負けていたが、11月22日にサウジアラビア代表がアルゼンチンを2-1で破るアップセットを演じた。しかも、この勝利にサウジアラビアは王室もお祭り騒ぎとなり、サルマン国王が息子のモハメド王子の提案で翌23日を祝日にすると即決し、あらゆる労働者や学生が職務を免除されると報じられたほどだった。
日本の痛快な勝利を見て、「興奮させてもらった」と語るカタール在住のインド人シノイさんは、サウジアラビア同様に日本も祝日になると思い込んでいたようだ。
「明日が祝日になったのは、ロッカールームを綺麗にしたり、日本人サポーターがスタジアムを掃除してきたご褒美かもね。え? 日本ではドイツに勝ったのに祝日にならなかったの? なったっていうニュースを見たんだけどな……。でも、日本はそういうところもしっかり決まっているんだね。そっちのほうがいいよ」
シノイさんは、最後は規則正しい日本のルールを尊重していた。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)