オランダ代表を率いるルイ・ファン・ハール監督が、FIFAワールドカップカタール2022・グループA第2節エクアドル代表戦に向けた前日会見の場で、“紳士な対応”を見せたことが話題を呼んでいる。24日、オランダメディア『デ・テレグラフ』やイギリス紙『デイリー・メール』が伝えている。

 2大会ぶりの本大会出場を果たしたオランダ代表は、グループA第1節でセネガル代表と対戦した。スコアレスのまま試合終盤にもつれ込んだものの、FWコーディ・ガクポとMFデイヴィ・クラーセンのゴールで2-0の勝利。白星スタートを切ったオランダ代表は25日、第2節でエクアドル代表と対戦する。

 そんな中、エクアドル戦に向けた前日会見に出席したファン・ハール監督が、セネガル人記者の質問に紳士な対応を見せたようだ。『デイリー・メール』によると、質疑応答が行われていた際に、同記者は質問の代わりに、自身がファン・ハール監督の“大ファン”であることを伝えたという。すると同指揮官は「このような場に似つかわしくない、とてもスイートな言葉だ。君にハグをしたい。あとで、君と私はハグすることになるんだ」と回答。そして、会見終了後に記者の元を訪れて、ハグをしてあげたと報じている。

 またファン・ハール監督は、グループ首位決戦となるエクアドル戦に言及。FIFAランク上では、格下との対戦になるが同指揮官は「エクアドルは、セネガルよりもさらに組織化されている。そして彼らは、より巧みで、より賢い。その分、今回の相手はセネガルよりも難しい」と強調。さらに、今大会で日本とサウジアラビアが“ジャイアントキリング”を起こしたことを引き合いに出しつつ、「両者ともハーフタイム前に多くのチャンスを作ったけど、それをものにできなかった。その後、後半に失点したのは、やはりチームの規律に原因があるのかもしれない。チームは90分間、規律を守り続ける必要がある。そのことがいかに重要であるか、選手たちにも話しているよ」と同じ轍を踏まないように、気を引き締めているようだ。