「相手も勝たなければいけないという状況」でいかに間を突けるかが鍵

 カタール・ワールドカップ(W杯)は、これまでの大会と異なり、中3日での試合になる。ドイツ代表との初戦で激闘を繰り広げた日本代表も、疲労が心配されるところだ。MF伊東純也(スタッド・ランス)は、「今日は2日目なので、まだ体が重いですけど、3日あるので。3日目からは軽くなりますし、中3日は大丈夫です」と言い「個人的には中3日は1週間空くよりもやりやすい」と、引き続き良い状態で試合に臨める見通しを語った。

 ドイツ戦が19時キックオフの試合だったのに対し、コスタリカ戦は現地時間11月27日13時キックオフとなる。スタジアムは冷房が効いているとはいえ、日中のカタールの強い日差しは、浴びているだけで体力を消耗する。暑熱対策を兼ねた練習を行ったが、「今は暑かったですけど、リカバリーのメニューだったので、(きつさは)感じなかったです。スタジアムは涼しいですし、そこに関しては問題ないと思う」と話している。

 コスタリカの印象について、「結構、バイタルが空いている印象がありましたし、そういうところをうまく突いていければ」と語り、「相手も勝たなければいけないという状況で、多少、前に出てくると思うので、そういうところは狙い目かなと思う。前の選手がプレッシャーをかけたくても、後ろの選手が重ければ、間が空いてくるのでチャンスかなと思います」と、攻略のイメージを膨らませた。

 カタールW杯最終予選ではゴールを量産。コスタリカ代表は、伊東が初ゴールを挙げた相手でもあり、W杯での初ゴールにも期待が懸かる。「自分がどんなゴールを決めたかは、一応覚えています。個人的には良いイメージは持っています。あの1点があったから代表に残っていけたし、出場時間も伸ばせていけたので大事だったと思う」と話す。

 それでも、W杯に入ってからのゴールへの意識への変化は「特にないですよ。ゴールを決められればいいと思いますが、誰が決めても勝てばいい。オレ、もともと点を取るタイプじゃないんで」と言い、自分はあくまでもチャンスメーカーだと強調した。

「たまたま(W杯最終予選で)点を取っていて、それがああなった。それで勝てたので良かったですが、別にオレ点を取るキャラじゃないんで、そんなに『点を取る?』と毎回言われてもっていう感じです。でも、ゴールには絡みたい。取ってやろうとは思っていますし、もちろんチャンスがあれば狙いたいですけどね」

 伊東自身は、そこまで自分のゴールにこだわりがないようだが、ファンも、チームも彼の決定力に期待している部分はあるはず。代表初ゴールを挙げた相性も良いであろう相手から、W杯初ゴールが生まれる可能性も十分ある。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)