サッカー日本代表は27日にカタールワールドカップのグループステージ第2戦でコスタリカ代表と対戦する。

 第1戦を終えて、両チームの状況は対照的だ。日本代表はドイツ代表に2-1で勝利し、勝ち点3を獲得。一方、コスタリカ代表はスペイン代表にシュートを1本も撃てず、0-7という大差での惨敗を喫した。

 日本代表は27日の試合で連勝を飾り、グループステージ突破を引き寄せたいところ。コスタリカ代表にとってはもう後がなく、何としても勝利をもぎ取って第3戦に望みをつなげたいと考えているだろう。

 そんな状況で迎える一戦は、どんな展開になるだろうか。日本代表のMF久保建英は「冷静になって考えてみたら、想定していたコスタリカ戦よりも、日本の速攻が増えてくるかなと思っています」と語った。

「長くボールを保持するというよりも、カウンターでパパって攻めていく試合になるかもしれない。特に相手は最初から前に出てくると思うので、前半は日本にそういうチャンスが来る。後半どうなるかはわからないですけど、立ち上がりは狙えると思います。そこで日本は前線に速い選手が多いので、前に出てきたディフェンスラインの背後を突いていくことが大事かなと思います」

 久保に言わせれば「前回の試合の0-7は軽い事故みたいなもの」であり、「2度、3度と起こるものではない」と予想している。

 コスタリカ代表は勝ち点3をつかむべく、捨て身で日本代表に向かってくると想定する選手は多い。しかし、さらなる失点を恐れて低い位置に守備ブロックを敷き、自陣に引きこもってカウンターを狙ってくる可能性もある。

 そうした状況で、久保は「後ろに引かれたほうがやりづらいかなとは思いますけど、日本のクオリティだったら時間をかけて崩せると思う。ワールドカップという舞台を考えても、相手には前から(プレスに)来られる方が嫌なのかなと思います」と分析する。

 では、攻撃でも守備でも前がかりになる相手に対し、久保はどんなプレーを意識していくのだろうか。「オープンな展開になると思うので、前線の選手が本来の輝きを出せるのかなと思っています」と語るサムライブルーの背番号11は、コスタリカ代表戦で意識しようとしているポイントを次のように挙げた。

「ボールを持ってドリブルで仕掛けるより、1、2本のパスでという展開の方が多くなると思います。相手が(自陣に)引いてきたら別ですけど、0-7で負けた後なので、引いてこないかなと思いますね。次は絶対に勝たないと彼らのワールドカップは終わってしまう。

最初の15分、20分は前から(プレスに)来ると思うので、そこで前線の選手が背後を突いていくというのが、この試合(コスタリカ代表戦)のポイントになるかなと思います。僕も自分が前に出ていくところと、ボールを奪ったら広いスペースが空いていると思うので、そこにパスを出していく、という2パターンを考えたいと思います」

 ドイツ代表戦では両チームの戦術的な噛み合わせの犠牲になり、本来の持ち味を発揮しきれなかった。ハーフタイムで交代となり、逆転勝利に至る過程に貢献できず。久保は「出し切れていないものあります。次からは短い時間でも長い時間でも、本来のプレーが出せるようにしたい」と燃えている。

 劇的な逆転勝ちの後、「ワールドカップなので毎試合、ヒーローは変わる」と話していた久保はコスタリカ代表戦で日本代表を勝利に導けるだろうか。想定通りの試合展開になるかも含めて注目していきたいところだ。

(取材:元川悦子、文・構成:編集部)

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