FIFAワールドカップ・カタール大会では、日本代表サポーターによるスタジアムでの「ゴミ拾い」が世界中で反響を呼んでいる。そんな日本代表サポーターの影響力は、他国のサポーターにも及んでいるようだ。
ブラジルメディア『UOL』は25日、カタールW杯グループA第2戦・エクアドル代表対オランダ代表の試合後の様子をリポート。エクアドル代表がオランダ代表相手に1-1と健闘したことに触れた上で「エクアドル代表は選手のみならず、サポーターも傑出したパフォーマンスを見せた。エクアドル代表サポーターはハリーファ国際スタジアムを後にする前、ゴミ袋を持ちながらゴミ拾いを行った」
「ツイッターで拡散されている動画から確認できるが、エクアドル代表サポーターは自分たちが座っている場所以外でもゴミ拾いをしていた。ゴミ袋と善意を持って、スタジアムのあちこちに落ちているゴミを拾っていたのだ」と伝えている。
また日本代表サポーターによるゴミ拾いが注目されていることについて「この立派な行為は、カタールW杯開催前からすでに日本代表サポーターの伝統となっており、今大会でも繰り返されている」と説明。
その上「エクアドル代表サポーターは日本代表サポーターの姿勢を“模倣”することにより、日本代表サポーターの行いが国際的なスポーツ文化にプラスの影響を与えていることを証明したのである」と、日本代表サポーターによるゴミ拾い活動を称えた。
なお日本代表サポーターはドイツ戦後、ゴミ拾いを行ったことによりカタールW杯の運営ボランティアから表彰を受けていた。
またゴミ拾い活動について元厚生労働大臣で前東京都知事の舛添要一氏は、自身のツイッターアカウントを通じて「日本のサポーターがスタジアムの清掃をして帰るのを世界が評価しているという報道もあるが、一面的だ」
「身分制社会などでは、分業が徹底しており、観客が掃除まですると、清掃を業にしている人が失業してしまう。文化や社会構成の違いから来る価値観の相違にも注意したい。日本文明だけが世界ではない」と、ゴミ拾い活動で日本代表サポーターが称賛を浴びていることに疑問を呈していた。