日本がドイツの計算を狂わせた
23日、FIFAワールドカップ・カタール大会の初戦で日本代表と対戦し、まさかの逆転負けを喫してしまったドイツ代表。2018年ロシア大会の再現となってしまうのか。
ロシア大会のドイツ代表は、初戦のメキシコ代表戦を0-1で落とし、続くスウェーデン代表戦も試合終了間際に勝ち越すというギリギリの戦いを繰り広げてしまった。3試合目の韓国代表戦では後半アディショナルタイムに立て続けにゴールを許し、2-0で敗戦。グループ最下位で大会を後にしている。
こうした経緯もあり、今回こそは初戦を落としたくないドイツ代表だったが、ものの見事に敗れてしまった。次の対戦相手であるスペイン代表は言うまでもなく日本代表以上の強敵で、初戦のコスタリカ代表戦を7-0で制するなど、好調の気配も見せている。ドイツ代表が2連敗を喫する可能性は十分にあり、下手をすれば最終戦を待たずしてグループステージ敗退が決まってしまうかもしれない。
英『Daily Mail』によれば、元ドイツ代表ストライカーであり、2006年ワールドカップ・ドイツ大会で指揮官としてチームを3位に導いたユルゲン・クリンスマン氏が、日本代表戦を落としたドイツ代表について言及。スペイン代表戦での奮起を求めている。
「もちろん、我々ドイツ人にとっては、非常に、非常に残念な結果だ。全体的なパフォーマンスは十分ではなかったし、グループステージで敗退したロシア大会の惨状からすると、我々が期待していたものとは全く違っていた」
「我々が期待していたのは、彼らが正しい精神、正しいテンポ、正しいエネルギーを見せてくれることだったが、1-0でリードしていたときでさえ、ギアを上げるような気配は一切しなかった」
「(イラン代表戦の)イングランド代表はそれをやっていた。彼らは1点目を決めてからも、2点目、3点目、4点目を欲しがった…… ドイツ代表は1点目に満足して、“このままいこう”と思ったのだろうが、日本がそれを罰した」
「前半の日本のプレイは本当にひどかったが、我々は彼らを試合に引き戻してしまった。彼らには気迫があったし、エネルギーに満ちていて、勝利に値した」
「しかし、今のドイツは追い詰められている。もしスペイン戦で奇跡を起こすことや、勝つことができなければ、彼らは帰国することになってしまうかもしれない」
ドイツ代表が2大会連続のグループステージ敗退となれば前代未聞であり、当然彼らはここからの2連勝を狙う。日本代表の決勝トーナメント進出を考えれば、スペイン代表にドイツ代表を葬ってもらいたいところだが、言うまでもなく、ドイツ代表はスペイン代表に勝るとも劣らないタレント軍団。“奇跡”が起こらずとも、本来の力を発揮できれば2連勝は十分ありえる展開だ。