前半23分にデュークが先制弾、GKライアンを中心に堅守で逃げ切り

 11月26日のカタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第2節でオーストラリア代表とチュニジア代表が対戦し、J2のファジアーノ岡山でプレーするFWミッチェル・デュークが決勝ゴールを決め、オーストラリアが1-0の勝利を収めた。

 オーストラリアは初戦で前回王者のフランス代表に1-4と完敗して、敗戦すればグループリーグ敗退が決まる崖っぷちに仕切り直しの一戦になった。一方で、6月にキリンカップで日本代表に勝利して力を見せたチュニジアは、初戦をデンマーク代表と引き分けてこの2戦目に入った。

 双方互角の試合展開を動かしたのはオーストラリアだった。前半23分、攻撃を左サイドに展開するとゴール前にアーリークロス。目の前の相手DFに当たってコースとタイミングが変わる難しいボールに対し、走り込んだデュークが上手く頭で合わせた。ファーサイドに流し込むようなシュートが決まり、貴重な先制点になった。

 チュニジアはFWイッサム・ジェバリらを中心に圧力を掛けたものの、攻撃の仕上げのところでミスも多くオーストラリアが1-0のリードを維持してハーフタイムを迎えた。

 後半に入ると1点を追うチュニジアが攻め込む時間が長くなった。しかし、ゴール前へのクロスにはオーストラリアの守備陣が高さを見せ、ペナルティーエリア外から狙うミドルシュートは精度が低く、大半は枠外へ飛んで決定機を作れないまま時間が進む。

 オーストラリアは守護神のGKマシュー・ライアンを中心に堅い守備を見せ、残り15分では横浜F・マリノスでプレー経験のあるDFミロシュ・デゲネクも投入して後方を固めた。1-0の逃げ切りに成功した“サッカールーズ”ことオーストラリアは今大会の初勝利を挙げ、最終戦のデンマーク戦で決勝トーナメント進出に挑む。

 この勝利でアジア勢は今大会に入って4勝となり、前回のロシアW杯で挙げた勝利数に早くも並んだ。(FOOTBALL ZONE編集部)