日本代表DF山根視来(川崎フロンターレ)が26日、メディア対応を行なった。

 23日に行われたFIFAワールドカップカタール2022・グループE第1節のドイツ代表戦で、山根はベンチから戦況を見守った。「やはりワールドカップだなと。あの場にいられたことは嬉しかった」と振り返りつつも「だけど、その中で自分が1分も試合に出ていないという悔しさも同時にあった」と、チームの劇的逆転勝利にピッチ上で貢献できなかった悔しさも吐露。「やはり出て何かを残したいという思いがより強くなりました」と、今後に向けたモチベーションが高まる試合であったことを明かした。

 そんな山根にとって、27日に控えたグループE第2節のコスタリカ代表戦は絶好のチャンスとなるかもしれない。ドイツ代表戦で右サイドバックを務めた酒井宏樹(浦和レッズ)は、左太ももに違和感を覚えて別メニュー調整が続いている。冨安健洋(アーセナル/イングランド)も同じく別メニュー調整となっており、代役として山根が先発する可能性も低くはない。「もちろん、最初にここに入ってきた時から準備はしてきました」と意気込みを語ると、「中3日でずっと試合が行われるので、どこかで来ると信じていました。問題なく行けると思います」とコメント。心身ともにワールドカップのデビュー戦に臨む準備は整っている。

 大会直前に行われたカナダ代表との一戦では、ハーフタイム明けからピッチに立った。得意の攻撃参加で右サイドを活性化させると、89分には柴崎岳(レガネス/スペイン)からのスルーパスに抜け出し、右足でシュート。待望の勝ち越し弾かと思われた一撃は、惜しくもポストに嫌われた。直後には山根のファウルでPKを献上してしまい、これが決勝点に。山根は「周りとの連携と準備が大切だと思う。そこはコミュニケーションを取ることが大事だと思っています」と当時の反省点を述べると、「誰がどこまで寄せるかもそうですし、最初に準備のところがすべてだと改めて思った。そこは意識してやりたいです」とコスタリカ代表戦に向けた守備面での注視するポイントに触れた。

 一方、山根は攻撃面にも言及。「(前の選手は)もちろん特徴があるので、そこを邪魔しないように。時と場合によってポジションを入れ替えたりしてもいいのかなと思っていて、その中でチャンスを作れるようにというのは意識しています」と明かすと、ワールドカップの大舞台で“自身最大の持ち味”を発揮する意欲を示している。

「3人目の動きはどの相手にも大切だと思っている。相手の目線が外れた瞬間に関係ない人間が走っていくと、勝手に相手のマークが外れることが多い。その回数やタイミングは逃さないようにしたいです。代表の選手は良いタイミングで出してくれる選手が本当に多い。走り甲斐がすごくあります」

 サイドバックながらゴールシーンに顔を出すことの多い山根は、「チャンスはそう多くないかもしれない。チャンスを確実に点につなげるところは大切なこと。強い気持ちを持ってやり切りたいと思う」と主張。自身初の大舞台へ「本当に自分次第。強みをどんどん出し続けるしかできない」と決意を明かすと、現在の率直な心境も明かした。

「ドイツ戦の前に(長友)佑都くんが言っていましたけど、ビビったら何も意味がない。どれだけ技術を磨いて準備してきても、目の前の相手にビビったら意味がないと言っていた。本当にそこかなと思っている。どう思うかはわからないが、やはり楽しんで、自信を持ってやること。そこにフォーカスして準備したい。良い結果になればいいと思います」

 日本代表にとってのグループステージ第2戦、コスタリカ代表との一戦は、27日の19:00(現地時間13:00)にキックオフを迎える。