■11月27日/カタールW杯 グループE第2戦 日本代表ーコスタリカ代表(アハマド・ビン・アリスタジアム)

 三笘薫が途中交代でピッチに入ったのは後半17分だった。この段階でのスコアは0-0。日本中がこのドリブラーの投入を待ち望み、そして、期待を込めた。

 しかし、日本代表はコスタリカの術中にハマり、チームとしてうまくいかない中で、三笘も苦戦せざると得なかった。

 前半をスコアレスで折り返した部分について、「0-0でもいいというプランは常に持っている」とチームとしての共通認識を話しつつも、「最初のところでプレスにいけなくて、相手が自信を持ってしまって前に来られてしまったので、もっと何かできたんじゃないかなと」「もう少し仕掛けたいところはありましたし、なかなかボールが来ない中で、自分も(力を)出し切れない展開で後悔はあります」と悔やんだ。

 森保一監督からは「どんどん仕掛けていけ」と送り込まれ、ピッチに入ると、鎌田大地と「あまり近づきすぎないように」と、背番号9のドリブルが生きるようにと確認したうえでの出場だったが、その能力を発揮する場面は限られてしまった。

「背後も狙いましたけど、スリッピーな分、難しいところもありました。最後に丁寧に行きたいというところで、少し足元になってしまった」

「相手が2人来れば周りを使うところと、行けるとことは行こうと感じていた。熱い中で途中の選手が勢いを持っていかないといけなかったが、パワーを与えられなかった」

 上の2つの言葉からは、ピッチの上で試行錯誤を繰り返したことが分かる。

■もっと自分たちからアクションしてもよかったと痛感した」

 苦しんだチームに対して三笘は、言葉を変えながら繰り返し、積極性を訴えた

「(相手が)堅いというところと、対人のところや気持ちのところで前半から負けていたので、試合の入りからもっとできたんじゃないか」

「ブロックを敷く本来のやり方は分かっていたので、もっと自分たちからアクションしてもよかったと痛感した」

「ブロックを固められたときにどんどん動いていなかいと難しいと分かっていましたけど、本番でこういう風にやってしまったというのはダメだなと感じています」

 日本代表は12月1日にスペイン代表と対戦する。この試合に向けて「自分たちのすべてを出したい」と誓ったドリブラーが、ベスト8への歓喜をもたらす。