[カタール・ワールドカップ・グループステージ第2戦]日本 0-1 コスタリカ/11月27日/アフメド・ビン・アリー・スタジアム

 現地カタールにいると、なかなか感じにくい部分はあるが、ドイツ戦での大金星の影響は大きく、日本国内では森保ジャパンへの期待度が非常に増していたという。

 尚且つ、コスタリカ戦のキックオフは日本時間で、日曜日の19時。いわゆるゴールデンタイムであり、ここで連勝を飾れば、下火になっていたサッカー人気を再び高められる、またとないチャンスであったと言えるだろう。

 しかし、結果はご存知の通り0-1での敗戦。しかも5バックの相手に対し、日本は横パスやバックパスが増え、ダイナミックなパフォーマンスに欠ける展開。最終盤にはキャプテンの吉田麻也に失点につながるミスも出てしまい、力なく敗れてしまった。

 選手たちが必死に戦ったことは理解できる。しかし、この一戦を受けて多くの人はどう感じただろうか。サッカーに興味のなかった人たちの心をどれだけ掴めただろうか。エンターテインメントが乱立するこの時代、改めてサッカーへの関心を失ってしまった人が出てしまったのではないかと不安を覚えるゲームであった。

「1戦目を観てファンになってくれた人はいると思うので、この試合を観て少しガッカリした人もいるかもしれませんし、そういう人たちを虜にしてもう一回進みたいです」

 堂安律の言葉は重く響いた。

 
 キャプテンの吉田麻也は「たくさんの批判が起こることは理解していますが、個人的にもチームとしても日本代表としても、こういう大きな注目される大会で批判はつきものですし、もう一回立ち上がらなくてはいけないですし、自信と勇気を持ってスペインに戦に臨まなくてはいけない。ここですべてを投げ出すのは早すぎると思います」と呼びかけた。

 3日後のスペイン戦は日本時間の12月2日(金)早朝4時のキックオフ。コスタリカ戦のように手軽に観戦できるシチュエーションではない。それでも迫力のある戦いで、観る者の心を再び心を熱くするプレーに期待したい。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト特派)

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