現地時間29日、FIFAワールドカップカタール2022においてブラジル代表とスイス代表が対戦した。結果は1-0でブラジルの勝利。この試合で両チームの選手のパフォーマンスはどうだったのだろうか。ブラジル代表対スイス代表戦に出場した選手(出場時間の短い選手は除く)、監督のパフォーマンスを採点する。

●スイス代表

【先発メンバー】
GK:ヤン・ゾマー 7.0
非常に高いパス成功率を記録し、ビルドアップの場面でもチームを支えた。守備では非常に安定したセービングで最少失点に留めた。失点シーンはノーチャンスだろう。

DF:マヌエル・アカンジ 6.5
勇敢な持ち運びで攻撃の起点となることも多く、守備では出足の鋭さを武器にリシャルリソンを完封。目立つミスもなく、90分間集中力を切らさなかった。

DF:ニコ・エルベディ 6.0
終盤にやや集中力を欠いたが、多くの時間で守備とビルドアップで安定したクオリティを見せた。

DF:シルヴァン・ヴィドマー 5.0
ヴィニシウスとの対人戦ではそれなりに粘っていたが、戻り遅れによって自身の裏のスペースを使われてピンチを招くシーンの多さが目に付いた。攻撃面ではリーダーとの連係に課題。

DF:リカルド・ロドリゲス 5.5
パスやクロスの正確性を欠く場面が多かったのは反省点だが、守備では可もなく不可もなく、安定したプレーを見せた。

MF:グラニト・ジャカ 6.5
常に中央に位置をとり、味方にパスコースを作り続けた。ボールを持った際もブラジルの激しいプレッシャーに動じることなく、展開力を発揮して司令塔としての役割をこなしている。失点シーンでの対応は改善の余地がある。

MF:レモ・フロイラー 6.0
危機察知能力の高さを活かし、セカンドボール回収やタックルでのボール奪取でチームに貢献した。ブラジルの激しいプレッシャーの影響もあり、ボールを持った際は無難なプレーに終始。

MF:ジブリル・ソウ 6.0
ライン間でボールを受けて攻撃の起点となるタスクを任されるも、相手のプレッシャーに苦しめられ決定的なプレーはできず。それでも不要なボールロストは少なく、中継地点として一定の働きはできていた。守備時には献身性もみせた。

MF:ファビアン ・リーダー 5.5
シャキリに代わってのスタメンだったが、ブラジルの激しいプレッシャーに苦しみ、ボールをキープして時間を作るタスクは満足にこなすことができなかった。一方、守備では精力的なプレスバックを見せ、ヴィニシウスに1対1の場面を作らせなかった。

MF:ルベン ・バルガス 5.5
得意のドリブルで相手を剥がすシーンはほぼ見られなかったが、裏抜けやブレスバックでチームを助ける動きは良く、一定の貢献度はあった。

FW:ブレール・エンボロ 5.0
ロングボールのターゲットとして最前線を駆け回ったが、マルキーニョスとチアゴ・シウバ相手に大苦戦。チームの実力差があるとはいえ、ストライカーとしてシュート0本は悔しい数字だ。

【交代メンバー】
DF:レナト・ステファン 4.5
得意のドリブルで試合の流れを変える切り札として投入されるも、不用意なボールロストや消極的なプレーでチームのブレーキになってしまった。

DF:エジミウソン・フェルナンデス 5.5
守備では持ち前の走力と球際の強さを活かしてスペースを埋め、相手の攻撃を遅らせる働きを見せるも、攻撃ではノーインパクトだった。

MF:ミヒャエル・アエビシェール 4.5
上手く試合に入っていくことができず、プレーに関与するシーンは殆どなかった。

FW:ハリス・セフェロビッチ 5.5
いい動き出しを見せていたが、ボールが出てこなかったため得点には結び付かず。

MF:ファビアン ・フライ 出場時間が短く採点不可

【監督】
ムラト・ヤキン 6.0
クラブチームと見間違えてもおかしくないほどの組織されたチームを構築した手腕は見事だ。プレスとリトリートの使い分けも素晴らしく、さまざまな局面でブラジルを苦しめることに成功した。一方で攻撃のデザインの部分には少々物足りなさもあり、交代策が機能しなかったのは痛恨だった。

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