FIFAワールドカップカタール2022も残すところフランス代表対アルゼンチン代表の決勝戦を残すのみとなった。何度でも見直したい珠玉の名勝負はいくつもあったが、連日多くの試合が行われたこともあって、見逃している試合がある人も多いだろう。そこで今回は、選出チームの重複は避ける形で、今大会から名勝負を5試合ピックアップした。
 
●ブラジル代表 1-0 スイス代表

グループG第2節　11月28日25時キックオフ

　スイス代表は、本来は守備的MFのジブリル・ソウがトップ下の位置で効果的にプレスを行い、ボール非保持時はコンパクトな陣形を保った。1トップのブリール・エンボロが相手DFラインの背後を突き、手数をかけずにゴールに迫るが、決定的なシーンを作ることはできない。

　ブラジル代表は両ウイングを起点にゴールに迫るが、スイス代表守備陣の身体を張ったディフェンスとGKヤン・ゾマーの活躍により無得点が続く。64分にヴィニシウス・ジュニオールがゴールネットを揺らしたが、直前のプレーでリシャルリソンがオフサイドとなり、得点は認められなかった。

　スコアレスドローも脳裏をよぎる83分、ブラジル代表がスコアを動かした。左サイドからヴィニシウスがカットインしてネイマールに預ける。ネイマールからワンタッチでパスを受けたカゼミーロが右足を振り抜き、ゴール右隅に豪快なゴールを決めた。

　優勝候補ブラジル代表と、曲者スイス代表の一戦は、グループステージ屈指の拮抗した名勝負となった。スイス代表は90分を通して集中力を切らさなかったが、最後の最後でブラジル代表にスーパーゴールが生まれた。結果的にブラジル代表が勝利したが、スイス代表にも勝利のチャンスがある試合だった。

【得点者】
83分　カゼミーロ（ブラジル）

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