連日にわたって熱戦が繰り広げられているFIFAワールドカップカタール2022はベスト8が出揃った。優勝候補と目されるブラジル代表やアルゼンチン代表が順当に駒を進めた一方で、クロアチア代表やモロッコ代表は激闘を制してしぶとく8強に名を連ねている。ここでは、これまでの戦いを分析して数値化し、戦術やフォーメーションを紹介する。※「攻撃」「守備」「選手層」「勝負強さ(≒采配、戦術)」の4項目を25点満点で評価し、合計点で順位を決定。
戦力値ランキング:1位(92)
戦力値:攻撃24/守備25/選手層22/勝負強さ21
監督:チッチ
FIFAランキング:1位
▽今大会成績
第1節:対セルビア(〇2-0)
第2節:対スイス(〇1-0)
第3節:対カメルーン(●0-1)
ラウンド16:対韓国(〇4-1)
優勝候補と呼ぶにふさわしいパフォーマンスで、ブラジル代表は準々決勝に進出している。グループリーグは2連勝で突破を決め、敗れた第3戦は大幅にメンバーを変えていた。韓国代表とのラウンド16ではネイマールが復帰し、攻撃陣が4得点を奪って試合を決めている。
ヴィニシウス・ジュニオールやネイマールといった豪華な攻撃陣が目立つが、このチームの最大の特徴は守備の堅さにある。セルビア代表とスイス代表には枠内シュートを1本も許さずに勝利。即時奪回のプレス強度が高く、センターバックのマルキーニョスとチアゴ・シウバはお互いのことを知り尽くしており、個人能力自体も高い。仮にピンチになったとしても、セーブ技術の高いGKアリソンが待ち構えている。
フォーメーションは4-2-3-1で両ウイングとネイマール、1トップのリシャルリソンのコンビネーションで打開を図る。サイドバックは伝統的な超攻撃的サイドバックではなく、後方支援がメインタスク。中盤はカゼミーロがディフェンスラインの前で門番となり、ルーカス・パケタが攻撃陣と守備陣を繋ぎ合わせる。
4-1とリードした韓国代表戦では第3GKのウェベルトンを試合終盤に投入し、4試合で全26人を使い切った。アレックス・サンドロら怪我人の発生は痛手だが、ネイマールの復帰は間違いなくラスト3試合で大きな違いを生むはずだ。
▽GK
アリソン
▽DF
エデル・ミリトン
チアゴ・シウバ
マルキーニョス
ダニーロ
▽MF
カゼミーロ
ルーカス・パケタ
ハフィーニャ
ネイマール
ヴィニシウス・ジュニオール
▽FW
リシャルリソン