一夜明けても、韓国サッカー界は悲嘆に暮れている。

 現地月曜日、韓国代表はカタール・ワールドカップの第2戦でガーナと戦い、惜しくも2-3で敗れ去った。2試合を終えて獲得したポイントはわずかに1。最終戦では、すでに決勝トーナメント進出を決めているポルトガルと対戦するが、3ポイント奪取が必須条件となっている。
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 しかも、ガーナ戦の試合終了後にパウロ・ベント監督が一発退場を食らってしまい、ポルトガル戦のベンチ入りが禁止に。10分間に及んだアディショナルタイム、韓国代表選手のシュートが相手DFに当たってCKを得たが、イングランド人のアンソニー・テイラー主審は蹴らせることなく終了の笛を吹いた。これに猛反発したのがベント監督で、審判団に激しく詰め寄った結果、レッドカードを提示されたのだ。

 翌日、韓国代表のトレーニングキャンプ地で会見に応じたポルトガル人指揮官は反省の弁を述べた。前日の試合後には「主審は敬意を欠いていた。不可解なジャッジだ」と吐き捨てていたが、この日は終始穏やかな口調で「選手たちに申し訳ない。模範的な振る舞いができず、退場となってしまった。酷いリアクションだったと思う」と後悔を口にした。

 母国であるポルトガルとの一戦ではベンチ入りができない。ベント監督は「FIFAのルールを遵守するなら、スタジアムではチームとあらゆる接触が許されていない」と話したうえで、「準備をしっかりやるし、我々には優秀なコーチングスタッフがいるから心配はしていない。チームの力を限界まで引き出さなければ、ポルトガルのようなチームには勝てないが、それが実現できると私は信じる」と想いを込めた。

 そんななか、韓国メディア『My Daily』が気になるニュースを報じた。ベント監督のベンチ入り禁止処分が1試合では済まない可能性があるというのだ。
 
 同メディアの記者は練習場で韓国サッカー協会の関係者を直撃。その人物は「ああした行動による退場処分は、基本的に1試合のベンチ入り禁止だ。しかし、FIFA(国際サッカー連盟)が追加制裁を下すかもしれない。追加制裁は試合から1日か2日後に出される場合があるからね。もし追加となれば、(ベント監督は)ベスト16に進出しても采配が振れなくなる」と明かした。

 鍵を握るのはテイラー主審で、ベント監督からどんな発言を受けてレッドカードを提示したのかが問われる。もし何かしらの侮辱的な発言などがあったなら、追加制裁の対象になる可能性が高いという。

 いずれにせよ、決勝トーナメントに進出したならの話だ。韓国はポルトガルに勝利したうえで、裏カードであるガーナvsウルグアイ戦の結果を待つほかない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部