打ち合いの末ガーナに2-3で敗北、元韓国代表MFク・ジャチョルが自国のエースを慰める
韓国代表は現地時間11月28日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグH組第2戦でガーナ代表と対戦し、壮絶な打ち合いの末2-3で敗れた。試合後に涙を流す韓国エースFWソン・フンミンの姿、自撮り撮影を試みたガーナ代表スタッフとのやり取りが話題を呼んだが、その後同国のレジェンドから慰めを受けたようだ。
試合はガーナが前半24分、同34分に2点を先取。韓国は劣勢で前半を折り返す。後半に入ると同13分にFWチョ・ギュソンが1点返し、同16分に再びチョ・ギュソンが決めて同点に追い付く。しかし同23分に勝ち越しゴールを許しガーナに2-3と敗れた。
試合後のピッチで悲しみに暮れ涙を浮かべていたソン・フンミン。ガーナのスタッフがピッチ内で挨拶する際に自撮りを試みるシーンがあり、母国メディアは「無礼な行動」「非マナー」と断罪していた。
韓国放送局「毎日放送」ではピッチを去った後、元韓国代表MFク・ジャチョル(済州ユナイテッド)が涙を流すソン・フンミンへ駆け寄り抱擁した場面を「涙を流し、頭を下げたソン・フンミンを黙って抱きしめた」と取り上げている。
同メディアではソン・フンミンについて「W杯へ韓国代表チームをキャプテンとして牽引しチームを出場まで導いた。眼窩骨折負傷で手術したにもかかわらず顔面保護マスクをつけて渾身の力を尽くしてグラウンドを走った」とここまでの功績を称えた。迎えたガーナ戦での心境を「敗れるとすぐ、彼は座り込んで涙を流した」と察している。
続けて「取材のミックスゾーンで選手を待っていた先輩と顔を合わせると、彼の懐に抱かれて慰められた」とク・ジャチョルとの抱擁の様子を伝えた。
「2人は向かい合い軽く握手した後、ソン・フンミンはク・ジャチョルの胸に顔を埋め、しばらく頭を上げることができなかった。これにク・ジャチョルは自分の懐を差し出した後、ソン・フンミンの頭と肩をさすった」
ク・ジャチョルはヴォルフスブルク時代に元日本代表MF長谷部誠(フランクフルト)との共闘経験もある韓国のベテランMF。今大会でグ・ジャチョルは韓国放送(KBS)の解説委員として活動しており、報道では「ソン・フンミンが代表チーム最年少で初めてW杯に参加した2014年ブラジル大会で主将を務め、一緒に戦った」と紹介していた。
ク・ジャチョルは自身のSNSで抱擁シーンをアップし「今日は私の心が破れた一日だ。頑張って…我々の自慢の選手たち!」とエールも綴っている。(FOOTBALL ZONE編集部)