現地11月30日、スペイン代表のルイス・エンリケ監督が公式会見に臨み、来る日本戦への想いを明かした。
もっとも注目を集めたのは、一部のドイツ・メディアが報じた“2位抜け陰謀説”への回答だ。現在勝点4でグループE首位のスペインは、日本戦に勝てば文句なしでトップ通過となる。だが1位で抜けると、グループGを首位通過してくるブラジルと決勝トーナメントの準々決勝でぶつかってしまう。この対戦を避けるため、日本戦では引き分けを視野に入れつつ、2位突破を模索するのではないか、という憶測報道だ。
52歳の名将はこれを真っ向から否定。「ブラジルはグループF? グループGだったか。我々はラウンド・オブ16に進むことしか考えていないし、どんな相手でも7試合すべて勝利して優勝を掴むだけだ」と突っぱね、「ブラジルとはベスト8で戦いたいね。お互いにグループ首位通過したうえでだ」と言い切った。
さらにまくし立てるように、「もし(ドイツvsコスタリカ戦を含めた)ふたつの試合が95分まで0-0だったとする。そこから日本とコスタリカが点を決めたらどうなる? 我々は敗退だ。そんな戦い方をするわけがない。推測はやめてもらおう」と語り、「このようなトップレベルの舞台では、数字を計算して結果を出せるものではない。日本にまずしっかり勝ってから、先の展望は描けばいい話だ」と諭した。
そして、対戦する日本代表へのリスペクトも忘れない。「日本には鎌田(大地)、田中(碧)、遠藤(航)、久保(建英)、南野(拓実)など、素晴らしいトッププレーヤーがたくさんいる。東京オリンピックでも戦って大いに苦戦したし、とても走れるチームで、そのプレッシングによる圧力は凄まじい。明日は間違いなくグッドゲームになるだろう」とコメントした。
ガビやペドリ、セルヒオ・ブスケッツらの欠場も囁かれるなか、あらためて日本戦を「ベストメンバーで臨む」と断言したルイス・エンリケ監督。いっさいの油断がなく、全力で臨んでくる大国から、森保ジャパンは引き分け以上の結果を掴まなければならない。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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