オーストラリア代表のMFマシュー・レッキー(メルボルン・シティ)が、11月30日に行われたFIFAワールドカップカタール2022・グループD最終節デンマーク代表戦を振り返った。同日、『FIFA.com』が伝えている。

 グループD第2節終了時点で2位につけるオーストラリアは、最終節で3位のデンマークと対戦。勝てば無条件で、引き分けた場合でも他会場の結果次第では突破が確定するオーストラリアは、崖っぷちに立たされているデンマークの前に守勢に回るものの、60分にカウンターからMFマシュー・レッキーが先制点を挙げる。その後はGKマシュー・ライアンを中心に、この1点を守り抜き、“サッカルーズ”は2006年のドイツ大会以来となる決勝トーナメントに駒を進めた。

 オーストラリア史上2度目となるW杯・決勝トーナメント進出の立役者になったレッキー。ゴール直後に「(チームメイトから)100回くらい頭を叩かれたよ!」と語った同選手は「セレブレーションでの感情を見ただろ。どうしたらいいかわからなくて、ただただ胸を叩いていたよ」と告白しつつ、「ベンチのみんなも集まってきてくれた。僕らのチームは、先発だろうが、ベンチだろうが、試合に出られなかろうが、みんながお互いのためにここにいるんだ」とチームがひとつにまとまっていることを強調した。

 またレッキーは、得点シーンについて「まず、(左から)中に切り込みたかったんだ。(メーレが)ついてきたのを見てまた左に行き、左足を振り抜いたら、ちょうどボールが転がっていくのが見えた」と回顧。続けて「僕にとって、今回が3度目のワールドカップ。これまでにも得点するチャンスはあったけど、それを活かせなかった。だからこのワールドカップ初ゴールは、自分にとっても、チームにとっても、大切なゴールのひとつなんだ」と万感の思いを明かしている。

 初戦のフランス戦は4失点完敗だったが、第2節でチュニジア、最終節でデンマークを撃破し、尻上がりに調子を上げてきたオーストラリア。決勝トーナメント1回戦でリオネル・メッシ擁するアルゼンチンと対戦するが、カンガルーの如く目の前に立ちはだかる壁を飛び越え、同国史上初のベスト8進出を目指す。