森保一監督率いる日本代表は2日、FIFAワールドカップ・カタール大会グループリーグ突破をかけて優勝候補のスペイン代表と対戦する。この一戦を前に、かつてヴィッセル神戸や清水エスパルス、セレッソ大阪、東京ヴェルディを率いていたスペイン人のミゲル・アンヘル・ロティーナ氏が、日本代表の特徴を分析。MF三笘薫(ブライトン)のクオリティを高く評価した。11月30日、スペイン・マドリードの日刊紙『ラ・ラソン』が伝えている。

 日本代表は先月23日のドイツ戦で2-1と勝利したものの、27日のコスタリカ戦では0-1と敗れている。そのためスペイン戦で勝利すればグループリーグ突破が決まる一方で、敗れるとグループリーグ敗退が確定。引き分けた場合はドイツ代表対コスタリカ代表の結果に左右される。

 また森保一監督はドイツ戦における交代策や3バックシステム変更のタイミングで称賛を浴びていたが、コスタリカ戦では途中出場の三笘薫やFW伊東純也(スタッド・ランス)の突破力が活きなかったこともあり、一転して批判にさらされている。

 そんな中、スペイン国内や日本での監督経験が豊富なロティーナ氏が『ラ・ラソン』のインタビューに対応。日本代表に対する印象を聞かれると「日本代表はヨーロッパでプレーしている選手で構成されている。(大舞台での)経験もあり、戦い方も分かっている。それに日本代表は対戦相手をよく分析する。自分たちの戦い方が相手に通用しないと判断したら、何度もゲームプランを変更する」とコメント。

 日本対スペインの結果予想では「スペイン勝利の確率は80%だけど、日本も20%の確率で勝つと思っている。おそらくスペイン国内の多くのサッカーファンが鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト)、南野拓実(ASモナコ)、久保建英(レアル・ソシエダ)の名前を知っていると思うが、個人的には三笘薫(ブライトン)を一番気に入っている」と、三笘薫に注目していることを明かす。

 その三笘薫の特徴については「三笘薫は1対1に強く、対戦相手にとってかなり危険な存在だ。監督は60~70分彼をプレーさせるだろう」と解説。グループリーグ2試合いずれもベンチスタートだったが、スタメン起用が望ましいとの見解を示している。

 三笘薫の起用法については、コスタリカ戦黒星後に『サセックスライブ』をはじめ複数の英メディアが、同選手をスタメン起用しなかった点で森保一監督を酷評。日本国内でも三笘薫のスタメン待望論が沸き起こっている。

 なおロティーナ氏はスペイン代表の優勝する可能性を問われると、「もちろんカタールW杯の優勝候補はスペインだ。すべての代表チームを見てきたが、スペインが最も明確に自分たちの哲学を表現しているチームだと思う。ただ、サッカーではそれだけでは十分でないこともある」と語った。