日本代表は1日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループE最終節でスペイン代表と対戦し、2-1で逆転勝利した。

前節コスタリカ代表戦を痛恨の敗戦でドイツ戦勝利を水の泡とした2位日本(勝ち点3)は勝利すれば突破が決まる中、コスタリカ戦のスタメンから5選手を変更。前田や伊東、久保がスタメンに戻った。

一方、前節ドイツ代表戦を引き分けに持ち込まれた首位スペイン(勝ち点4)は引き分けで突破が決まる中、ドイツ戦のスタメンから5選手を変更。アセンシオがベンチスタートとなり、モラタやニコ・ウィリアムズがスタメンとなった。

5バックでスタートした日本は自陣に引きつつロングカウンターを狙っていく。立ち上がりはこの策がハマり、8分には敵陣ボックス内でボールを奪った流れから伊東が際どいシュートを浴びせた。

しかし12分、押し込まれた流れからアスピリクエタの右クロスをモラタにヘディングシュートで決められ、先制されてしまう。

失点後も戦い方を変えることなく自陣に構えてスペインの攻撃を受け止める戦いを選択。スペインの圧倒的なポゼッションの前に耐え忍ぶ日本は、23分にもボックス内からモラタに枠内シュートを打たれる。

前半半ば以降も展開は変わらずスペインの攻撃を受け止めることで精一杯の中、1点のビハインドで前半を乗り切った。

迎えた後半、久保と長友に代えて三苫と堂安を投入した日本は、開始3分に堂安が魅せる。伊東がバルデからボールを奪った流れからボックス手前右の堂安が拾って左足を一閃。強烈なシュートがGKウナイ・シモンの手を弾いてネットを揺らした。

ドイツ戦に続く救世主・堂安のゴールで同点とした日本は、3分後に一気に逆転する。キッカケは再び堂安。ボックス右で縦に仕掛けた堂安が右足でクロス。ファーサイドに流れたボールをゴールラインぎりぎりの位置で三苫が折り返し、最後は田中が押し込んだ。VARが入るもボールはラインを割ってないと判定され、日本の逆転弾が認められた。

勢い付く日本が鋭いカウンターを繰り出し続けて牽制する展開となった中、鎌田に代えて冨安を右ウイングバックに投入。追うスペインがアセンシオやフェラン・トーレス、ファティを投入して前がかる中、日本は71分に3点目に近づく。左サイドを三苫が突破して絶妙なアーリークロス。しかし浅野のシュートはミートしきれなかった。

他会場の結果によりスペイン敗退の可能性が出たこともあって圧力が強まっていく中、日本は自陣に引いて冷静に跳ね返していく。

終盤にかけては日本のディフェンシブサードでの戦いが続いたが、全選手が気迫の籠ったプレーで応戦し対応。89分にはアセンシオの強烈なミドルシュートが襲うも、GK権田と吉田の好守で凌いだ。

そして7分の追加タイムを守り通した日本が2-1で劇的逆転勝利。ドイツ戦に続く大金星を挙げ、強豪のスペインとドイツを抑えて初の首位通過を果たした。ラウンド16ではグループF2位通過のクロアチア代表と対戦する。

一方、敗れたスペインは他会場の結果により2位での通過。グループF首位通過のモロッコ代表と対戦することが決まった。