日本に2-1逆転勝利、底力を見せた日本の歴史的白星

 森保一監督率いる日本代表は、現地時間12月1日のカタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第3節でスペイン代表と対戦し、2-1の逆転勝利を収めた。初戦のドイツ代表戦(2-1)に続く勝利を挙げ、スペイン紙「エル・パイス」は「日本はもうオリベル・イ・ベンジ(『キャプテン翼』のスペイン版タイトル)だけではない」と激賞している。

 前半はスペインがペースを握る展開となり、前半11分にFWアルバロ・モラタのゴールで失点。日本は後手を踏み、攻め手を見出せないまま前半を折り返した。しかし後半からMF三笘薫、MF堂安律を同時投入すると潮目が変わる。後半3分に堂安、同6分にMF田中碧のゴールが生まれ、日本が2-1と逆転勝利を収めた。

 スペイン紙「エル・パイス」は日本の人気漫画・アニメ「キャプテン翼」を引き合いに出し、「日本はもうオリベル・イ・ベンジ(キャプテン翼のスペインでのタイトル)だけではない」と特集。ドイツとスペインに勝利した日本が首位、スペインが2位で通過し、強豪ドイツが3位で敗退した点に触れ、「日本はドイツとスペインを撃破、ドイツの敗退を招きグループ首位」と報じた。

 さらに「ヨーロッパのサッカー界で活躍する選手たちは、空想上のオリベル・イ・ベンジ(キャプテン翼)の姿から脱却しようとしている。欧州サッカーに参入する新世代の選手たちは、彼らを獲得したクラブのアジア商業拡大に向けた単なる宣伝材料になることを拒む」と語り、日本人選手がマーケティング面ではなく実力面で認められていることを強調した。

 欧州で活躍する選手が増え、今回招集されたメンバーはイングランド、スペイン、ドイツ、フランス、ベルギー、ポルトガル、スコットランドなど多岐にわたる。今回の勝利は、着実に成長を続ける日本サッカーを世界が認める歴史的瞬間とも言えそうだ。(FOOTBALL ZONE編集部)