カタール・ワールドカップのグループリーグ第3戦、スペインに2-1で勝利と大金星を挙げた日本で、チームを力強く支えたのが3バックの中央で先発した吉田麻也だろう。

 とりわけ、2-1でリードしたあとの終盤、スペインの猛攻を受けた時間帯の守備は圧巻。象徴的だったのが、89分のシーンだ。

 スペインのマルコ・アセンシオに強烈なミドルシュートを打ち込まれ、GKの権田修一が弾くと、すかさず吉田がクリア。相手FWもこぼれ球を狙っていたシーンであり、わずかな差で吉田が先にボールをかき出した。

 このシーンについては、GKの権田も吉田を絶賛していた。

「シュートを打たれた瞬間、普通は足が止まってしまうんですけど、あそこでしっかりカバーに入ってくれるのが麻也。同い年の僕は中学時代から彼を知っていますけど、そういう危機察知能力とか守備範囲とか、オリンピック(ロンドン大会)の時もすごく助けられました」
 
 権田の吉田への賛辞は止まらない。

「麻也は今日、正直、相当きついと思うんですよ。(アルバロ・)モラタと常に真ん中で1対1で、モラタなんてすごく動く選手。あそこと1対1で対応できるって、今まで過去の日本人のCBであのミッションをできる選手は絶対にいないと思う。それができるのが麻也。34歳になっても成長し続けている。今日もモラタを当たり前に潰しているのが、僕からしたら結構すげえなと思う」

 権田の吉田へのコメントからは、ふたりの日本代表戦士の間には相当な信頼関係があると窺えるだろう。グループEを首位通過した日本は、ラウンド・オブ16でクロアチアと対戦。現地12月6日、日本時間の24時キックオフの一戦でも、権田と吉田の守備に期待だ。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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