FIFAワールドカップカタール2022・グループE最終節でスペイン代表と対戦し、歴史的勝利を挙げた日本代表。今大会2度目となる“大番狂わせ”に世界中のメディアが沸き立っている。
カタールW杯でベスト8以上を目指す日本代表は、グループE第2節終了時点で勝ち点3の2位。しかしながら同グループは大混戦の様相を呈しており、最終節の結果次第では、グループステージ敗退の可能性もあった。それでも日本代表は、“新無敵艦隊”と評されるスペイン代表に大健闘。試合前半に先制点を許したものの、後半に立て続けに2点を奪い、2-1で逆転勝利を飾る。下馬評を覆して、W杯優勝経験国がひしめくグループを首位で通過した。
ドイツ代表に続き、スペイン代表をも撃破した日本代表。立て続けに“ジャイアントキリング”を起こした日本代表の戦いぶりを世界中のメディアも取り上げている。イギリスメディア『BBC』は「ベスト16に進出したカムバック・キング・ジャパンを甘く見てはいけない」と、同国紙『ディリーメール』も「彼らはまたやってくれた!」と絶賛。またイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』では、「武士の信条である『武士道』の基本原則の2つ目は『勇』である。日本はまたしても、それを重んじていた」と日本の文化を引き合いに出し、勇戦を称えた。
さらにスペイン紙『アス』は「ドイツがスペインを救う」と銘打ちつつも、「フットボールよ、こんな風に私たちを夢中にさせてくれて、時には投げ出したくなることもあるけど、ありがとう。日本vsスペイン、コスタリカvsドイツは今日、何百万人ものファンを魅了し続ける素晴らしいものとなった」と万感。続けて「木曜日の夜を盛り上げた2試合は、誰も想像しなかったようなクレイジーな内容だった。試合終盤の追い上げも、スペインが逆転するには充分とは言えなかったが、ドイツがすべての亡霊を消し去った。(スペインにとっての)恐怖は去った」と目まぐるしく状況が変わった最終節を振り返っている。
4度目のベスト16に辿り着いた日本代表は5日、クロアチア代表と対戦する。同国紙『Sportske novosti』も「日本を過小評価してはいけない」と警戒を強めているが、前回大会ファイナリストの壁を乗り越えて、『まだ見ぬ景色』を目に焼き付けることはできるのだろうか。