スイスが同点で迎えた後半にMFフロイラーの勝ち越しゴールで勝利

 カタール・ワールドカップ(W杯)はグループリーグ最終戦を現地時間12月2日に行い、スイス代表がセルビア代表を3-2で下して決勝トーナメント最後の椅子を勝ち取った。

 このグループGではブラジルがすでに突破を決めていた。そのため、この前の時間帯までにグループ突破を15チームが決めていただけに、このゲームがラストスポットを争うものになった。スイスは勝利はもちろん、引き分けでも高確率の突破。セルビアは勝利以外に条件のないキックオフになった。

 セルビアが攻撃的な姿勢を見せた試合になったがスイスは前半20分、左サイド深くまで切り崩して折り返したボールのこぼれ球を確保すると、ボールはMFジェルダン・シャキリへ。左足で撃ち抜いたシュートは相手に当たってゴールに吸い込まれ、スイスが先制に成功した。

 しかし、ここからセルビアが誇るストライカーたちが躍動した。まずは前半26分にMFドゥサン・タディッチのクロスにFWアレクサンダル・ミトロビッチがニアに走り込みながらファーサイドに流し込む難易度の高いヘディングを決めて同点。さらに前半34分には、タディッチのスルーパスにイタリア・セリエAの名門ユベントスでプレーするFWドゥサン・ブラホビッチが反応して左足シュートを流し込んで逆転に成功した。

 それでもスイスは前半終了間際、右サイドからの攻撃で最後はFWブレール・エンボロが押し込んで同点。スイスには落ち着きを取り戻す、セルビアにはあまりにももったいないゴールとなり、2-2の前半を終えた。

 後半に入っても得点が必要なセルビアと引き分けでも問題ないスイスの立場が現れた展開になったが、後半3分にスイスはシャキリが敵味方の密集するスペースにピンポイントの浮き球パスを通し、そこからのコンビネーションで最後はMFレモ・フロイラーが勝ち越しゴール。スイスに大きな1点が入った。

 セルビアは主審の判定にイライラを募らせるなど意欲が空回りし、名古屋グランパスの選手、監督として馴染み深いドラガン・ストイコビッチ監督が必死になだめる場面もあった。時間の経過とともに集中を欠いた感のあるセルビアは、このままゴールを生み出せずに終了。3-2で勝利したスイスが勝ち点6で決勝トーナメントへの進出を果たした。(FOOTBALL ZONE編集部)