世界中が議論の的にしている日本代表のMF三笘薫の執念の折り返しについて、国際サッカー連盟(FIFA)が公式見解を発表した。

【解説動画】FIFAが世界が議論した三笘薫の執念の折り返しを解説

1日、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループE最終節で日本はスペイン代表と対戦した。

勝利しなければ敗退の可能性が高い日本は前半に失点するも、後半に堂安律が豪快にミドルシュートを決めて同点に。そしてその5分後に劇的なゴールを決めた。

先制ゴールの堂安がグラウンダーのクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだ三笘がラインギリギリで折り返し、最後は田中碧が詰めて逆転した。

このプレーはあまりにもラインギリギリだったため、VARのチェックが入ることに。スペインの選手たちはラインを割っていたと主張したが、VARチェックの結果、ゴールが認められた。

しかし、世界中でこのプレーが大きな話題に。映像を見る限りではゴールラインを割っているようにも見え、忖度があったという意見も散見。一方で、ボールの接地面の問題ではないと主張する人もおり、大きな議論を呼んでいた。

そんな中、W杯を主催するFIFAが映像と共に三笘のプレーを検証。公式見解として、ボールは外に出ていないと説明した。

「2-1で勝利したスペイン戦での日本の2点目は、VARによってチェックされ、ボールがアウト・オブ・プレーだったかどうかが判断された」

「ビデオのマッチオフィシャルは、ゴールラインカメラの画像を使用し、ボールがまだ部分的にライン上にあるかどうかを確認した」

「他のカメラは誤解を招く画像を提供する可能性があるが、利用可能な証拠によると、ボール全体は外には出ていなかった」

ゴールラインだけでなくタッチライン、そしてゴールが決まったかどうかもそうだが、ボールが「完全に」外に出ていなければラインを越えたと判断されないのがサッカーのルール。ボールの一部がラインにかかっていれば、それはライン上とみなされる。

今回のケースも、明らかにボールが地面についているところは外であり、完全に出ているようにも角度によっては見えるが、真横、真上から見た映像、画像では、わずかにボールの頂点がラインにかかっていたのだ。

FIFAの公式声明が出るほど話題となった日本の決勝ゴール。ドイツ代表に続いてスペインも撃破したことの注目の大きさは増すばかりだ。

【解説動画】FIFAが世界が議論した三笘薫の執念の折り返しを解説