何食わぬ顔で“日本支持”に手の平返しだ。

 英公共放送『BBC Radio 5』でカタール・ワールドカップの解説を担当しているのが、元イングランド代表FWのクリス・サットン氏だ。かつてノーリッジやブラックバーンで活躍した49歳は、これまで事前にワールドカップ全試合の勝敗とスコアを予想してきた。そのなかで、日本vsドイツ戦を「日本の2-1勝利」とものの見事に的中させ、日本の情報番組の取材を受けるなど大きな話題を呼んだ。

 サットン氏は続くコスタリカ戦も「日本が2-0で勝つ。きっと(ベスト16進出の)ご褒美をもらうはずだ」と楽しそうに予想したが、結果はまさかの0-1敗戦。すると一気にトーンダウンし、スペイン戦前には「日本が次へ進む可能性は消滅したよ。引き分けでも厳しいなか、日本が今大会ここまでベストのスペインに勝てるわけがない」と吐き捨てる。1-2で日本が敗れ、グループステージで敗退すると見捨てたのだ。

 さすがの冷徹な意見に、ネット上では日本のファンから非難が続々。TBS系の『ひるおび』でも大きく取り上げられ、「手の平返しが酷い」「見返してやりましょう」とスタジオは大盛り上がりとなっていた。

 そして、日本は鮮やかにふたつめの大金星を挙げる。サットン氏はグループステージ全日程が終わったタイミングで、BBCの公式ホームページ上にラウンド・オブ16全8試合の勝敗&スコア予想を掲載。注目の日本vsクロアチア戦は、「延長戦で日本は2-1で勝つ」と太鼓判を押したのである。

 1997―98シーズンのプレミアリーグ得点王は「誰がドイツの敗退と日本のグループステージ突破を予想できただろうか。この私を除いてね」と、本気か冗談か分からない前フリを記して、次のように日本勝利の理由を述べている。

「私はブルーサムライがここ(ベスト16)で終わるとは思わない。ただ、試合は延長戦までもつれ込むだろう。そして彼らが勝つと予想する。分かっているよ、少しロマンティックに考えているかもしれないね。クロアチアには気の利く選手や圧倒的な選手がたくさんいるからね。それでも、日本にはおそらく彼ら自身が考えている以上に、テクニカルな選手が揃っているんだ。現時点では断片的なプレーになりがちだけど、私はそれでも十分だと見ているよ」

 そして、「90分を終えて1-1。延長戦で日本が2-1で勝利を掴む」と結論づけた。
 
 もはや信じていいのか怪しいサットン氏の予想だが、日本が勝つと断言されて悪い気はしない。ちなみにサットン氏はブラジルvs韓国戦を「ブラジルの2-0勝利」と予想した。準々決勝は日本vsブラジル戦になるという見立てだ。

 はたして、悲願のベスト8進出を懸けた大一番の結末やいかに!? 日本vsクロアチア戦は日本時間の月曜日、24時にキックオフされる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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