英公共放送『BBC』が、快進撃を続ける日本に熱視線を送っている。

 現地時間12月1日、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループステージ(E組)第3戦で、日本はスペインと対戦。11分にアルバロ・モラタに先制点を許すも、後半開始直後に堂安律と田中碧が立て続けにネットを揺らし、2-1で逆転勝利を収めた。

 初戦のドイツ戦にも勝利した森保ジャパンは勝点を6に積み上げ、堂々の首位通過。グループステージ敗退と突破を交互に繰り返してきた歴史に終止符を打ち、史上初の2大会連続の決勝トーナメント進出を果たした。同1回戦ではクロアチアと相まみえる。

 この結果を受け、『BBC』は「ベスト16で日本が侮れない理由」と題した特集を展開。「今回のW杯で学んだ予想外の教訓の中で、おそらく最大の教訓は、日本を見くびるのは危険ということだ」と訴えている。

「次の対戦相手であるクロアチアは要注意だ。青のサムライはカタールのカムバック・キングとして頭角を現し、そのインスピレーション溢れる交代劇から、すでに二度とんでもない犠牲者が出ているのだから。

 大会初戦でドイツを破った日本の見事な逆転は、コスタリカに惨敗し、ベスト16入りが絶望的になった時には、異常な結果だと感じられたものだ。しかし、開幕戦で見事な勝利を収めたハリファ国際スタジアムに戻った森保一のチームは、スペインを相手に見事な再現を見せ、まさかのグループEの勝者となったのである」
【W杯PHOTO】ドイツとスペインを連破で2戦2勝!ハリファ国際スタジアムに集結した日本代表サポーター!
 そのうえで同メディアは「W杯史上、ハーフタイム時点で負けていたチームが、同一大会で2勝したのは、1938年のブラジル、1970年の西ドイツに次いで3チーム目」という興味深いデータとともに、元イングランド女子代表GKカレン・バーズリーのコメントを紹介。女子サッカー界のレジェンドはこう語ったようだ。

「日本は本当に素晴らしかった。規律正しく、組織的で、ゲームプランを理解し、それを可能な限り実行することが重要。グループステージを通して、その方法論とアプローチが、彼らをノックアウトラウンドへ導いた。コスタリカにあのような形で負けたのは奇妙だったけど、彼らは大事な時にボールをゴールへ押し込んでみせた」

 カタールで主役になりつつある日本は、勢いそのままに前回大会の準優勝国をものみこみ、森保監督が口にする「新たな景色」を見られるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部