日本代表がスペイン代表を2-1で下し、大金星を挙げた試合を取材した。
ゲーム後、スペイン代表の選手たちから話を訊くことができた。右SBで先発し、ハーフタイムで交代したセサル・アスピリクエタもそのひとりだ。
「ビデオで見ていた日本のスピードとインテンシティを目の当たりにした。日本は10人で守備をし、スペインには自由に動ける選手がいなくなった」
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そう切り出した守備の名手は「この試合は当然勝つつもりでいた。だから我々は失点に対する心の準備ができておらず、しばらくどう対処していいかわからなかった」と続けている。
「今日の試合だけを見たら、スペインは決勝トーナメントに進むに値しない。初戦の大勝にどうにか助けられた形だ」
33歳のベテランDFは最後にこう言い残した。
「ワールドカップというものは、どの試合も全力で行かなければならないことが今回のことでよくわかったよ。そして日本はそのことを良く知っていた」
取材・文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。