「15年の代表人生のすべてをかけて戦った、僕の集大成でした。後悔はありません」
 
 長友佑都は力強く、今大会を振り返った。
 
 日本代表は現地時間12月5日、カタール・ワールドカップ(W杯)のラウンド16でクロアチア代表と対戦し、1-1で延長戦に突入。120分でも決着がつかず、PK戦の末に日本が敗れた。
 
 日本は43分にショートコーナーから前田大然が先制点を挙げる。そのまま1-0で前半を折り返すも、55分にクロスから失点。その後はGK権田修一を中心に凌ぎ切りPK戦に突入するも、相手GKの好セーブに阻まれ、ラウンド16での敗退となった。
 
 試合後、長友がゲームを総括した。
 
「お互いに素晴らしい試合をしたと思います。日本も守備をベースに、時間帯によってはボール握れていました。僕はワールドカップを4度経験していますけど、確実な成長を感じています」
 
 今大会も、あと一歩のところでベスト8に届かなかった日本。“新しい景色”を見るために何が足りなかったのかを問われると、長友は次のように答えた。
 
「PK戦まで行けたので、あとは少しの運が足りなかったのかなと。自分たちの力を十分に発揮できていましたし、クロアチアに劣っているとは思いませんでした。もちろん、世界のトップに行くためにはすべてをレベルアップしなければいけません。ただ、今日は素晴らしいサッカーができました。一所懸命に戦った素晴らしい後輩たちを称えたいです」
 
 また、日本代表での今後については「今は考えられないですね。このワールドカップのことだけを考えてやってきたので、先のことはまったく考えていません。ゆっくり考えたいなと思います」とコメント。4年後を目指すのか、「素晴らしい後輩たち」に道を譲るのかは、時間を置いてから決断するようだ。
 
 日本は目標のベスト8進出を達成できなかった。ただ、グループリーグでのドイツ、スペイン撃破の衝撃は色褪せない。長友が語るように、カタール・ワールドカップは「日本中に勇気と感動を届けられた」大会だったはずだ。
 
構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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