現地時間12月5日、カタール・ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦で、FIFAランキング24位の日本は、同12位のクロアチアと対戦。43分に前田大然が先制点を奪うも、55分にイバン・ペリシッチに同点弾を許すと、最後はPK戦の末に敗れた。
森保一監督は試合後の会見で、「この試合をモノにできなかったという結果を受け止めなければいけない」と反省を口にする一方で、「勇敢に120分戦ってくれた」と、死力を尽くした選手たちに労いの言葉を寄せた。
「PKは仕方ない。胸を張って、世界で戦えることを示したこと、世界を超えていけることを示してくれたことを誇りに思って次に向かってほしい。
ベスト16の壁は破れず、新しい景色は見られなかったと言われるかもしれないが、ドイツ、スペインに勝つという新しい景色は選手が見せてくれた。何よりも日本が世界で戦い、勝っていけるという新時代を見せてくれた」
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再びベスト16の壁に立ち向かう今後に向けては、地道なレベルアップを誓った。
「試合全般で見ると十分チャンスを作れていて、勝っていてもおかしくない内容だった。終盤は少し、ボールを繋げない状態になった。インテンシティを高く、ハイスピードのなか、常に我々がコントロールして優位に試合を進める部分は課題として考えないと。全てが一気には変わらないし、いきなりスーパーマンにはならない。地道な積み上げが大切」
また、会見ではPKを蹴る順番の決め方も明かした。自身が指名するのではなく、選手の自主性を重んじたようだ。
「PKの順番は選手たちに決めてもらった。みんな勇気を持って自分が蹴るということをやってくれた。成功、失敗はあるが、勇気を持ってプレッシャーがかかるなか、チャレンジすることを見せてくれたと思うし、そのチャレンジを称えたい」
ベスト16の壁にまたしても阻まれたものの、グループステージでは優勝経験のある強豪ドイツとスペインを撃破。W杯で日本が過去一のインパクトを残したことは間違いない。
確かな土台の上にここから4年間で成長を積み上げ、次回大会では8強と言わず、それ以上の結果を期待したいところだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部