【試合展望】モロッコは欧州と南米以外で最後のチームとして躍進できるか
カタール・ワールドカップ(W杯)は、決勝トーナメントが進行している。現地時間12月6日は決勝トーナメント1回戦の最終日。日本と同じグループEから通過したスペイン代表は、気がつけば欧州と南米以外で最後のチームになってしまったアフリカ勢のモロッコ代表と対戦。FWクリスティアーノ・ロナウドを擁するポルトガル代表は、スイス代表との欧州勢対決に臨む。
■モロッコ(グループF・1位)×スペイン(グループE・2位)
決勝トーナメント1回戦
キックオフ:現地時間12月6日18時(日本時間7日0時)
放送・配信:フジテレビ系、ABEMA
注目選手:アクラフ・ハキミ(モロッコ)、アルバロ・モラタ(スペイン)
モロッコはグループリーグではクロアチア代表と引き分けるとベルギー代表に勝利。実力国と互角以上の戦いを繰り広げて決勝トーナメントに進み、ここでW杯優勝経験を持つ欧州の伝統国スペインと対戦する。日本はスペインに対して、ハッキリと守備を固める時間帯とプレスに出る時間を使い分けて2点を奪っての勝利を収めた。モロッコにとっても参考にする部分はあるのかもしれない。アクラフ・ハキミら欧州のビッグクラブでプレーする選手もいる上、アラブ系国家ということもあり今大会は常に大きな声援を受けている。
スペインはここから最後の勝ち上がりで優勝までたどり着けるかどうかは、それにふさわしい活躍をするストライカーが出てくるかどうかだろう。日本戦やドイツ代表戦でゴールしているFWアルバロ・モラタは間違いなくその期待を背負う存在だと言える。アップセットを狙う相手に違いを見せつけることができるか。
■ポルトガル(グループH・1位)×スイス(グループG・2位)
決勝トーナメント1回戦
キックオフ:現地時間12月6日22時(日本時間7日4時)
放送・配信:テレビ朝日、ABEMA
注目選手:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)、ヤン・ゾマー(スイス)
すでに突破を決めていてグループリーグ最終戦では韓国代表に不覚を取ったが、そのゲームでもスタメン起用したようにロナウドは今大会のチームでも中心。そうなれば、彼自身の活躍に加えてその周囲の選手たちがいかにその存在感を利用するかという点でもキーマンになる。韓国戦では半数ほどの選手をターンオーバー起用することにも成功していることから、勝ち上がりの状態は良いと言えるだろう。
スイスはブラジル代表と同組で、セルビア代表との決戦に勝利して上がってきた。どのポジションにも実力の確かな選手が揃う堅実なチームで、大崩れする姿が想像できないのが強み。そして、決勝トーナメントに入れば延長戦で決着がつかなければPK戦になる。昨年の欧州選手権ではFWキリアン・ムバッペを止めてフランスに勝利し、スペイン戦では2本ストップ、このW杯予選では世界的な“PK職人”として名高いイタリア代表MFジョルジーニョを止めて敗退に追い込んだGKヤン・ゾマーの存在がピックアップされるかもしれない。(FOOTBALL ZONE編集部)