【FIFA ワールドカップ カタール 2022・決勝トーナメント1回戦】日本1(PK1-3)1クロアチア(日本時間12月6日/アルジャノブ スタジアム)
日本が誇る最強DFの対応に、アーセナルファンも胸を熱くしたはずだ。対峙したのがトッテナムの選手だったのだからなおさらだ。冨安健洋vsペリシッチ。平気な顔でスーパーディフェンスを見せる日本代表の背番号16に「スーパートミ」とファンも絶賛した。
日本は1-1で迎えた77分、吉田麻也がボールを失いクロアチアにカウンターを許すと、ペリシッチが目の前の広大なスペースへ運びながら冨安健洋と1対1を迎えていた。冨安は間合いを不用意に詰めずに“遅らせる”守備でジリジリと交代していたが、両利きのペリシッチはボックスに侵入する前に素早く右足でボールを左へ転がし左足でフィニッシュ。この強烈なミドルシュートは枠を外れて事なきを得た。しかし、リプレイ映像で衝撃の事実が発覚する。ペリシッチの枠内シュートを、冨安が足先で触って軌道を逸らしていたのだ。
ペリシッチは世界屈指の両利きとして知られ、どちらの足でもゴールを陥れることができるため、ディフェンスとしてはこれ以上ないほど厄介な相手なのだ。もし冨安が触っていなければ、クロアチアに逆転ゴールを許していたかもしれないという場面だった。
冨安がミリ単位でボールに触れたシーンを見た本田圭佑GMも「おお!素晴らしい!」と思わず絶賛。ABEMAの視聴者も「冨安じゃなかったらやばかった」「まじで優秀」「スーパートミ」と称賛する声で溢れ返っていた。
それにしてもハイレベルな戦いだ。冨安は普段、プレミアリーグのアーセナルで戦い、ペリシッチはトッテナムでプレーする。両チームは因縁の相手であり、このシーンを目撃したアーセナルファンは、「見たかこれがガナーズのトミだ」と誇ったに違いない。
冨安は、負傷の影響もありこの試合が今大会初の先発出場。残念ながらフル稼働とはいかなかったものの、プレーした全試合で世界基準のクオリティーを発揮しただけに、2026年のワールドカップでも、日本のディフェンスリーダーとしての期待が高まる大会となった。(ABEMA/FIFAワールドカップ カタール 2022)