4年に一度のワールドカップで、またしてもラウンド16の壁を越えることができなかった日本代表。

しかし、ドイツ、スペインという世界的強豪を熱戦の末に破ったとは、日本サッカーが歩んだここまでの4年間、そしてこれから歩む4年間のことを考えても非常に大きかった。

そんな今大会において、評価を下げてしまった日本代表選手を6名ピックアップした。

上田綺世

上田綺世

2017年12月、東京五輪を目指すU-20日本代表に大学生ながら招集されて以降、森保一監督に重用されてきた上田。

日本で希少な大型ストライカーとして、結果を残せない中でも起用され続け、ついに迎えた本番だったが期待はもろくも崩れ去った。ゴールを求められたコスタリカ戦、前半での交代は本人もショックだったに違いない。

しかしそれが彼の現在位置。ここから4年間でどこまで行けるか。それは24歳のストライカー次第だ。

南野拓実

南野拓実

「日本代表の背番号10」として迎えた初のワールドカップ。今夏モナコへ移籍して以降パフォーマンスが芳しく、大舞台での起死回生の一発も実現することはできなかった。

それでもドイツ戦ではゴール前へ速いボールを送り堂安律の同点弾をお膳立て。守備でも持ち前のフィジカルと戦術理解で仕事をきっちり果たした。

クロアチアとのPK戦。自ら1人目に立候補して残念ながら失敗には終わったものの、「挑む気持ち」は何ものにも代えがたい。これが未来につながっていく。

鎌田大地

鎌田大地

今大会、日本代表の中心となることが期待された鎌田。4試合ともに先発したように監督の信頼も厚かったが、思うような結果を残せないままカタールの地を去ることになった。

低調だった攻撃面。しかし守備での貢献度は非常に高く、スペイン戦に向けてクラブで勝利したバルセロナ戦のやり方をチームに提案。最終的にその形で歴史的勝利につなげた。

試合中も様々な声をチームメイトにかけており、彼の自信と静かな勝利への想いは日本代表の力となった。

伊藤洋輝

伊藤洋輝

予選後に日本代表入りし、初めてのワールドカップへ。中山雄太が負傷離脱したことで期待値はより高まったが、なかなかチームの力になることができなかった。

所属のシュトゥットガルトでは出場機会を得ているものの、まだまだDFとしての経験が少ない。とはいえ出場したのが本職の3バックの左だっただけに言い訳もできない。

23歳という年齢を考えても仕方のない部分があり、4年後に向けてまずは大きな経験を積んだことが重要。世界的に需要の高い「長身の左利きDF」が日本の力になるのはこれからだ。

冨安健洋

冨安健洋

体調が万全であれば…。本人だけでなくスタッフやファン、皆がそう感じたことだろう。

グループステージは要所で重要な仕事を果たし、ラウンド16のクロアチア戦で初先発。板倉滉が出場停止ということもあり注目を集めたが、圧倒的な個の能力に由来する“冨安らしいプレー”はあまり見られなかった。

自身がそれをもっとも悔やんでいることは間違いなく、4年後、今度は大黒柱として日本をベスト8以上へ導くことを期待。そのためにも、なんとか怪我を減らしたい。

久保建英

久保建英

21歳で臨んだ初のワールドカップはほろ苦いものに終わった。

ドイツ戦とスペイン戦で先発するも、ともに前半で交代。守備に追われる試合展開で持ち味である攻撃面を発揮することはなかなか難しかった。クロアチア戦に至っては体調不良で欠場を余儀なくされ、敗退の瞬間をホテルの部屋で見守った。

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次は4年後、25歳で迎える北米大会。ただ本人は2024年のパリ五輪を早くも視野に入れており、まずはそこで東京五輪のリベンジを目指す。