日本代表MF鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)が、6日に取材対応を行った。

 クロアチア代表にPK戦の末敗れ、史上初のベスト8進出とはならず。同試合の後半終盤までプレーした鎌田は、「昨日に関しては自分たちは間違いなくできることをして、今までと違ってしっかり前半を捨てずにちゃんとプレーはしていたと思います。ただやっぱり後半運動量が少し下がってセカンドボール拾われたりだとか、なかなか前に行けないっていう状態が続いた」と振り返った。「クロアチアには(ルカ・)モドリッチ、(マテオ・)コヴァチッチ、(マルセロ・)ブロゾヴィッチという選手がいて、日本にはやっぱり彼らのようなクオリティだったり時間を使えたりだとか、余裕を持たせてあげる選手がいなかった。それはやっぱり大きな差だったと思います。だからこそ、今後の4年間でどれだけいいチームでプレーできる選手が出てくるかっていうのが大事だと思いますし、自分たち次第でそういうチームになれるのかなと思います」と、世界的スターとの実力差を認めた。

 それでも、鎌田は日本代表が着実にベスト8へ近づいていると考えているようだ。「間違いなく日本人は今、欧州の舞台で沢山プレーしてますけど、そういう部分でやっぱり間違いなく成長はしてると思います。今回のW杯に関しては初めての選手がほとんどだったと思いますけど、次のW杯は今回の選手がいい年齢でいい状態で臨めると思うので、次が本当に勝負なのかなと思っています」と語り、4年後に向けての意気込みを示した。

「やっぱり僕がいいクラブでプレーして、日本人の価値を高めることが僕にできることだと思います。この次のW杯だけじゃなくて、本当に将来日本がW杯優勝目指したいと本気で言えるような国になるには、やっぱりそういう選手、今までビッグクラブに行った選手は沢山いますけど、なかなかそこで定位置をつかめなかったりだっていうのが日本の状況だと思うので、僕自身はそこの壁を壊したい、そういう選手になれたらなと思っています」

「クラブでの活躍が代表につながるという、そこの根本的な部分は変わりませんが、でもやっぱり代表に対する思いっていうのは間違いなく増えました。次の4年間はそれこそ、本当に自分が代表引っ張っていけるような存在になりたいと思っています。次の4年間が自分にとって間違いなくW杯って意味では最後のチャンスになると思う。なので次の4年間は本当に代表のためにもやりたいなと思っています」

 鎌田はそのような考え方に至った理由にも言及している。「もちろん色々ありましたけど、特にベテランの選手たちは3〜4回普通にW杯出ていて、(川島)永嗣さんは今回試合には出ていないですけど、チームミーティングしてる時も彼が思いを伝えてる時に涙を流している姿を見ると、代表ってやっぱりすごいところだと思います。ここにいられるのは普通じゃないし、ああいう先輩たちが今までいろいろやってきてくれて、それが今につながってるのが分かる。なのでそういう上の人たちの今回に賭ける思いだったり、姿を見て、やっぱり自分の感覚は変わったなって思います」

 カタールW杯では日本代表への称賛と同時に批判も寄せられた。だが鎌田は「別にそのレベルでやると批判は当たり前。みんなその覚悟があってピッチに立っているわけだし、そういう覚悟がない選手はこの舞台にいれないし、いるべきじゃない」と批判を意に介さず。「昔からそうでしたけど、常に本当にうまくいってないサッカー人生だったので、いい意味でそういう人たちの期待を裏切ってここまで来たと思います。自分はサッカーの結果で見返していけると思うし、サッカーの結果でそういう人たちは変えていけるっていうのは分かっているんで、だから僕は、言葉じゃなくてサッカーで証明できたらいいと思います」と真っ直ぐに前だけを見据えている。