クラブでともに戦う仲間の涙に、心を揺さぶられたのだろう。

 12月5日に行われたカタール・ワールドカップのラウンド16は、PK戦の末にクロアチアが日本を下してベスト8進出を決めた。前田大然のゴールで日本が先制するも、後半にイバン・ペリシッチの得点で追いついたクロアチアが、PK戦で日本の3人を止めて激戦を制している。

 試合後、クロアチアのDFヨシップ・ユラノビッチは、悲しみに打ちひしがれていた前田大然を慰めたことが話題となった。彼らはセルティックのチームメイトだ。泣き崩れる前田と抱擁をかわし、日本代表ストライカーの頭にキスをしたユラノビッチの行動には、世界中で賛辞が寄せられている。

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 英紙『Daily Mail』によると、ユラノビッチは試合後、同紙に「ダイゼンは友達で、ワールドカップでゴールを決めたことを祝福した。すべての選手の夢だ」と話していたという。

「でも、彼のことを思うと悲しくもある。泣いていたからね。サッカーはスポーツマンシップだ。それで彼(の頭)に軽くキスをした。彼は親友なんだ。彼は日本で良いワールドカップを戦った。今夜は彼のことを思うと悲しい。だが、クロアチアのことはうれしいよ。今夜の僕らは歴史をつくった。いずれ子どもたちに素晴らしいことをしたのだと言える」

 また、ユラノビッチはPKについて「それがサッカーだ。外すときもあれば、決められるときもある」と表現。前回大会もクロアチアが決勝トーナメントで2度のPK戦を勝ち抜いたことに言及した。

「今回も4年前と同じように、僕らが決勝にたどり着くかもしれないよ?」

 クロアチアは12月9日の準々決勝でブラジルと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部