W杯決勝トーナメントはレベルが高すぎる
惜しくもPK戦の末にベスト16でクロアチア代表に敗れた日本代表。再び阻まれたベスト16の壁に日本のサポーターも大きなショックを受けたはずだが、その1時間後には別の大きなショックがあった。
同じアジア勢としてベスト8進出を目指した韓国代表がブラジル代表に叩きのめされたのだ。ネイマールの復帰したブラジルは手がつけられない猛攻を披露し、前半だけで4点を奪取。後半は第3GKまで出場させるなど、今後の戦いへ力をセーブしたようにも見えた。
仮に日本がクロアチアに勝利していた場合、ベスト8の相手はそのブラジルだ。もちろん一発勝負ならば何が起きても不思議はないが、あの猛攻を止めるのは至難の業だろう。ベスト16の壁も厚いが、ベスト8の壁はもっと厚い。
前回準優勝のクロアチアには経験値という武器があるが、さすがにブラジル相手では厳しい。英『Football365』も「クロアチアはベスト8で良い戦いをするかもしれないが、彼らはベテラン化したチームだ。彼らは日本戦でも前半は上手くいかなかった。ブラジルはもう一度素早く攻め込むだろう」と再びのブラジル攻撃陣爆発を予感している。
同じベスト16の戦いではスイス代表も3大会続けて決勝トーナメント進出を果たしたが、3大会ともベスト16で敗れている。しかも今回はポルトガル代表に6-1のスコアで圧倒されることになり、中堅国と考えられるスイスもベスト16の壁に苦しんでいる。やはり強豪と呼ばれるチームとの間には想像以上の大きな差がある印象だ。
日本はまずベスト16突破、その先にベスト8突破と一歩ずつ上を目指していくことになるが、やはりFIFAワールドカップの競争力は異常だ。
今大会もアジア勢が奮闘したが、結局はベスト16で全滅。唯一アフリカのモロッコがベスト8に入ったが、今大会も欧州か南米のチームが頂点に立つ可能性が極めて高い。日本は強豪との差をどう埋めていけばいいのだろうか。まだまだ世界の頂点は見えそうにない。