FIFAワールドカップカタール2022の戦いを終えた日本代表が7日に帰国し、森保一監督や主将を務めた吉田麻也(シャルケ/ドイツ)らが記者会見に臨んだ。

 会見の中で“最も印象に残った場面”を問われた森保監督は「最後のクロアチア戦が終わってからの選手たちの思いが出ていたシーンはすごく思い出されます」と回顧。その理由について、「悔しい思いをする選手、涙している選手を見ていて、ロシアのW杯からこのW杯に向けて選手たちが本当にベスト16の壁を破るんだという思いを強く持って戦ってくれた、その結果、目標を達成できなかったという結果を目の当たりにした時のリアクションは忘れられません」と語った。

 さらに、「私自身も強い覚悟を持って大会に挑んだつもりですけど、選手たちの表情を見ると、より強い覚悟を持って世界に挑まないといけないなと思いましたし、選手たちはできると思って悔しさをあらわしていたと思うので、日本サッカーが必ずベスト16の壁を破っていけるという気持ちにさせてもらいました」と続け、日本サッカー界のさなる成長への手応えも口にした。

 一方、吉田は「2試合目のコスタリカ戦のハーフタイムに監督がブチ切れたのが一番印象的でした」と苦笑。これには森保監督も「だいぶピーっていう音が入りそうなので…」と笑みを見せつつ、「選手たちは精一杯戦ってくれましたけど、相手と対峙した時に局面で上回られるところがあったので、相手より、より強い気持ちを持って戦うことを、今ここで言葉にするとハラスメントで問題になるかもしれないで言えませんけど、そういうことを言いました」と説明し、次のように続けた。

「選手たちは強い覚悟を持って戦ってくれていますけど、相手に勝っていかないといけないので、技術や戦術はおろそかにしてはいけないですけど、小手先の策で世界の強豪に勝っていこうと思ったら大きな間違い。強くなりたい、上手くなりたい、勝ちたいという気持ちから技術・戦術をしっかりと持つ、最後には我々の方が勝って目標を達成する、絶対に勝ってサポーターと喜ぶんだという強い気持ちのある方にボールは転がってくると思いますし、ゴールも奪えると思いますので、そこを選手たちに伝えました」