カタール・ワールドカップ(W杯)に出場した日本代表の相馬勇紀が、大会を終えて日本に帰国し、大舞台を経験して感じたことや心境の変化を語った。

 今年7月に行なわれたE-1選手権でMVPと得点王に輝き、優勝に大きく貢献した相馬は、その活躍が実を結び、カタールW杯行きのチケットを掴み取った。“サプライズ選出”とも言われて臨んだ初のW杯をこう振り返る。

「ベスト8に行けなかったので、そこは次のワールドカップで絶対に悔しさを晴らしたい。個人としても悔しい大会になった。ただあの舞台を味わって、大会を終えた今のほうがサッカーに対する意欲が高まった。悔しさは残るが、とても大きな意味のある大会になった」

 グループステージ第2戦のコスタリカ戦(0-1)には、左ウイングでスタメン出場し、ピッチに立った。

「自分の現在地が知れた。全く自分が通用しなかったというマイナスな気持ちはゼロ。ただ、この舞台で自分がスターとして輝くために、何が必要なのか、どういう環境でやり続けなければいけないのか、というのは強く感じた。それを肌で味わえたのは良かった」
 
 相馬は、世界のトップレベルを体感し、「基準を変えなければいけない」という。

「プレスのスピードや球際の強さ、迫力は普段では感じられない。そのスタンダードを身に付けることが、4年後、活躍するために確実に必要。

 具体的には、シュートのバリエーションを増やすこと。Jリーグでは入っても、ほんとに角に打たなければ入らなかったり、角に打っても止めてくるスーパーなキーパーもいる。そういったところのレベルも上げていかなければいけない」

 大舞台を経験して「かなり思考が変わった」という25歳のアタッカーは、「ワールドカップは本当にすぐ終わってしまう。だからこそ、その一瞬のために4年間を懸けて、結果を出す可能性や自分の能力をどれだけ高められるかが大切。自分が進化していくことだけを考えている。代表に入るだけでは意味がない」と成長を誓った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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