20年以上のキャリアに終止符を打ち、8日に引退会見を実施
今季限りで現役引退するJ3松本山雅FCの元日本代表DF田中隼磨が12月8日、記者会見に臨んだ。カタール・ワールドカップ(W杯)で活躍した元チームメイトのFW前田大然(セルティック)について問われ、「クラブの成長した姿をW杯でも感じることができた」と語っている。
現在40歳の田中は横浜F・マリノスユースから2001年にトップチーム昇格。当初は出番を得られず、翌年にレンタルで東京ヴェルディへ。研鑽を積み、04年に横浜FMへ帰還すると徐々にレギュラーを掴んだ。その後09年に名古屋グランパス、14年から生まれ故郷のクラブである松本へと渡った。
Jリーグ通算569試合出場しており、2006年にはA代表での出場を経験している。今季のリーグ戦は最終戦のSC相模原戦のみの出場だった。
会見では、W杯の決勝トーナメント1回戦クロアチア代表戦でゴールを決めた前田について質問され、「W杯の舞台をつかみ取った大然、ソリさん(反町康治元監督/現・日本サッカー協会技術委員長)も関わっています。また、このクラブには1年しかいませんでしたが、シュミット・ダニエルもいます」としたうえで、次のように思いを明かしている。
「大然は高校を卒業してこのチームに来て、W杯の舞台で戦っている。このクラブの歴史だと思いますし、クラブの成長した姿をW杯でも感じることができたと思います。これからもそういった選手がこのクラブから出てきてほしいですし、この長野県、松本からそういった選手が出る手助けもしていきたいと思っています」
前田は山梨学院大附属高から松本に加入し、期限付き移籍などを経てブレイクした過去がある。その過程を見守った田中は、松本から生まれた“W杯戦士”の活躍に目を細めていた。(FOOTBALL ZONE編集部)