決勝トーナメント1回戦までに31本のPKが蹴られ、成功したのは18本
カタール・ワールドカップ(W杯)はここまで全64試合中56試合が行われ、佳境を迎えている。数々の名シーンが生まれるなか、ペナルティーキック(PK)もその1つに挙げられるだろう。日本代表も決勝トーナメント1回戦で、クロアチア代表とのPK戦の末に涙を呑んだ。そんなカタールW杯でのPKについて、英紙「デイリー・メール」が興味深いデータを紹介している。
同紙によると、決勝トーナメント1回戦終了時点でカタール大会では31本のPKが蹴られ、うち18本が成功。成功率は58%で、これはロシア大会での成功率71%から13%も低下した数字となる。そして、記事では失敗した13本の“内訳”も紹介。失敗したPKはいずれも低めのコースを狙ったものかキックの“パワー不足”だったという。
もちろん、PKの成功と失敗はキッカー側だけの問題ではない。記事ではGKのセーブ率についても言及している。
記事によると、1966年のイングランド大会から前回のロシア大会までのGKによるPKセーブ率は17%だったのに対し、カタール大会では35%と2倍以上の上昇率を見せたそうだ。
この現象について、記事ではあるクラブに所属するGKコーチのコメントを紹介。「現在のPKはGKがダイブするまで待ち、反対側にボールを流し込むのが主流。もしGKにしっかりと待つことをトレーニングできれば、相手側の失敗の確率が上がる」と述べており、セーブ率上昇の背景にはPKを巡る研究とそれに応じたトレーニングがあるとしている。
ベスト8以降もPKシーンを目にする機会はあるはずだ。ただ、今大会に限って言えば比較的GK側にも分があると見ていいのかもしれない。(FOOTBALL ZONE編集部)