パリ・サンジェルマン(PSG)のブラジル代表FWネイマールがサッカーの王様として知られるブラジルの英雄、ペレ氏が持つ同国代表歴代最多得点の77ゴールに並んだ。

カタール・ワールドカップ(W杯)での偉業達成が期待されていたネイマールは、ラウンド16の韓国代表戦で今大会初ゴールを記録し、ペレ氏の持つ偉大な記録へ王手をかけていた。

そして、9日に行われたクロアチア代表との準々決勝では0-0で迎えた延長前半終了間際に圧巻のゴラッソで偉業を達成することになった。

延長前半アディショナルタイムの106分、相手陣内中央でボールを受けたネイマールは2人の味方との2度のパス交換でゴール前に抜け出すと、飛び出したGKドミニク・リバコビッチを巧みな右への持ち出しで交わした末に正確無比の右足シュートをニア上の完璧なコースに突き刺した。

そして、代表通算124試合目にして77ゴールに到達した30歳FWは、ペレ氏(92試合)の偉大な記録に肩を並べることになった。

なお、この77ゴールは国際サッカー連盟(FIFA)が公式に認定している記録で、ブラジルサッカー連盟(CBF)とペレ氏は以前から95ゴールを主張している。

この数字の認識の違いに関しては、FIFAが2カ国間の対戦のみを認めているのに対して、CBFとペレ氏はクラブチームと対戦した際に決めたゴールをカウントしていることによる相違となっている。

2010年8月10日に行われたアメリカ代表戦で初ゴールを挙げたネイマールは、W杯においては2014年ブラジル大会で4ゴール、2018年ロシア大会で2ゴール、今大会で2ゴールと通算8ゴールを記録。ただ、1958年大会、1962年大会、1970年大会で優勝を果たしたペレ氏とは異なり、W杯最高位は自身が負傷離脱した2014年大会のベスト4が最高位。

そして、自身最後の大会として臨んだ今大会でも前述の貴重な先制点は空砲に終わり、PK戦の末に敗れたブラジルは無念のベスト8敗退となった。