シャルケ所属の日本代表DF吉田麻也(34)は、FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)で活躍。キャプテンとして森保ジャパンをけん引し、ドイツ代表やスペイン代表相手の金星に貢献していたが、所属先のシャルケではカタールW杯開幕前から一変して厳しい立場に立たされるようだ。9日、ドイツメディア『シュポルト1』が伝えている。

 同選手は今年7月、日本代表DF板倉滉(25)の後釜としてシャルケに加入。副キャプテンを任せられる中、今季開幕からここまでブンデスリーガ全試合で先発出場していた。しかしシャルケはブンデスリーガ15試合を終えて勝ち点9の獲得にとどまり、最下位に低迷。チーム全体の失点数は「32」と17位VfLボーフムに次いで2番目の多い数字となっている。

 また複数のドイツメディアは、以前から吉田麻也に対して「ブンデスリーガでプレーするにはスピード不足」と指摘。『シュポルト1』はカタールW杯開幕前に「板倉滉の後釜としては、本来の役割を担っていない」

 「この日本代表選手は今のところ、周囲からの大きな期待に応えることができていない。彼はリーダーでもなければディフェンダーでもない。自身のパフォーマンスから説得力が欠けているのだ」と厳しい言葉を投げかけていた。

 そんな中『シュポルト1』は「シャルケ内での競争激化」と見出しをうち、「カタールW杯での好成績にもかかわらず、日本代表の吉田麻也はシャルケでレギュラーの座を争わなければならない」と報道。

 シャルケは現在シーズン後半戦にむけてのトレーニングを行っているが、トーマス・ライス監督はチーム内競争について「吉田麻也を含めて、全員がもう一度自分自身を証明しなければならない。ポジション争いはオープンだ」とコメント。吉田麻也のレギュラーを確約しない方針を明らかにしている。また同選手はカタールW杯での戦いを終えて一時帰国しているが、今月15日にシャルケへ再合流するという。

 なおシャルケは1月21日のブンデスリーガ再開初戦で、日本代表MF鎌田大地(26)や元日本代表MF長谷部誠(38)らを擁するアイントラハト・フランクフルトと対戦する。また吉田麻也の去就については、カタールW杯終了直後にJ1リーグ所属複数クラブによる同選手獲得調査が報じられている。