アイントラハト・フランクフルト所属の日本代表MF鎌田大地(26)は、FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)開幕前に今冬残留を明言。契約延長の可能性もある中、ローマやトッテナム・ホットスパー、ボルシア・ドルトムント、ポルトガル1部ベンフィカなどが移籍先候補に挙がっている。そんな中、フランクフルトのオリバー・グラスナー監督が同選手に対して、契約延長に応じるよう圧力をかけた。9日、ドイツ・フランクフルトの地元紙『フランクフルター・ルントシャウ』が伝えている。
鎌田大地は今年8月末にベンフィカ移籍に迫っていたが、フランクフルトのオリバー・グラスナー監督からの説得をうけて残留。10月には英メディア『スカイスポーツ』が「フランクフルトが2025年6月までの2年契約延長を打診。チーム内最高額となる年俸を提示した」と報じている。
また選手本人はフランクフルトと契約延長に向かう中、先月12日のマインツ戦後に「今季はフランクフルトに残りますよ。この冬に他のクラブと交渉する可能性があるとしても、すぐに去ろうとは思っていません。(オリバー・)グラスナー監督と今シーズンはフランクフルトで終えたいと話していますしね」と今冬残留が既定路線であることを明かしていた。
しかしカタールW杯開催期間中にローマやミランからの関心が伝えられているほか、ドルトムントやベンフィカなども同選手の獲得に動くとみられている。
グラスナー監督は鎌田大地の去就報道が飛び交う中、『フランクフルター・ルントシャウ』のインタビューに対応。同選手の現状について「私が鎌田大地のことをどう見ているか、チーム全体をどう見ているか、我々が何を目標としているのか、そのために彼自身がどんな大きな役割を担っているか、改めて本人に説明した」
「彼は自分の契約状況について考えている。だから延長しなければプレーしないかどうかという話になる」と説明。契約延長に応じない場合には、出場機会を減らす用意があることを明かしたのだ。
その上で指揮官は「誰も恐れる必要はない、私にとっては鎌田大地の契約状況は全く関係ない。彼にはこう伝えた。『もし君が他の選手より優れているなら、(今シーズンの)最終戦までプレーする。そうでないなら、そうでないで…』と」
「彼はアイントラハト・フランクフルトとともに、UEFAチャンピオンズリーグでプレーすることを望んでいた。そして彼は今その恩恵を受けているんだ」とコメント。同選手にとってフランクフルトが最高の環境であると主張している。
鎌田大地は昨季、攻撃陣の中心選手としてUEFAヨーロッパリーグ制覇に貢献。今季もここまで公式戦22試合出場で12ゴール3アシストをマーク。引き続き好調ぶりを発揮していたが、カタールW杯本大会では無得点に終わるなど精彩を欠いていた。