ベスト16の壁を越えられなかったのを受け、PK戦への臨み方に関する議論は尽きない。様々なアプローチで正解を模索する声があるなかで、確かなのは、3人のキッカーが相手守護神にセーブされたという結果だ。

 南アフリカのメディア『Sunday World』は12月12日、「日本とスペインはPK戦になったら最も情けないと証明した」と、カタール・ワールドカップのラウンド16で3人のキッカーが失敗し、PK戦の末に敗退した日本とスペインを酷評した。

 日本はクロアチアとのPK戦で1番手の南野拓実と2番手の三笘薫が失敗。4番手の吉田麻也もドミニク・リバコビッチのセーブに遭い、1-3で敗退を余儀なくされた。一方、スペインはパブロ・サラビア、カルロス・ソレール、セルヒオ・ブスケッツと3人連続で失敗し、モロッコに屈している。

 同メディアは1990年イタリア大会ユーゴスラビア戦でのディエゴ・マラドーナを例に挙げ、PK失敗は「世界最高のスターたちにもあり得ること」と前置き。そのうえで、「延長戦後に日本は何がうまくいかなかったのだろうか」と報じた。

「日本のPKキッカーたちは明らかに蹴る前に力を入れておらず、走れていなかった。特にタクミ・ミナミノの活気のない弱いシュートはリバコビッチにセーブされた」
 
 さらに、Sunday Worldは「日本はひどい技術でPK戦を落とした。雰囲気に圧倒されたという声も多い。だがそれなら、どうやって彼らはスペインを相手に素晴らしい逆転劇を演じ、グループ首位で決勝トーナメント進出を果たすことができたのだろうか?」と続けている。

「だが何よりも重大なのは、日本やスペインのような長年のワールドカップ常連組が、そろってPKの技術を練習してこなかったなどとは、誰も真面目に言うことができないだろう」

 大会後、PK戦への準備については多くの意見が寄せられている。2010年大会に続き、ワールドカップで2度目のPK戦敗退を経験した日本が、今後どのように対応していくか注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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