アルゼンチンの先制ゴールにつながるPK判定を巡りイングランド代表OBら議論

 現地時間12月13日のカタール・ワールドカップ(W杯)準決勝でアルゼンチン代表とクロアチア代表が対戦。アルゼンチンが3-0と完勝し、2大会ぶりの決勝進出を果たしたなか、アルゼンチンの先制ゴールにつながるPK判定を巡り名手たちの意見も割れるなど賛否両論となっている。英紙「デイリー・ミラー」が伝えた。

 問題のプレーは前半32分のシーンだ。アルゼンチンはMFエンソ・フェルナンデスがハーフウェーライン付近でボールを拾って最終ライン裏へパス。抜け出したFWフリアン・アルバレスがクロアチアのGKドミニク・リバコビッチと1対1を迎え、接触しながらシュートを放ち、カバーに入ったDFにクリアされた。

 そのまま試合が進むかに思われたが主審が笛を吹いてPK判定。クロアチアの選手たちが猛抗議したが判定は覆らず、そのPKをFWリオネル・メッシが決めてアルゼンチンが先制し、その後もアルゼンチンペースで3-0と勝利する流れとなった。

 先制点につながるPK判定を巡り、解説者の間でも議論が巻き起こっているようだ。元イングランド代表DFのギャリー・ネビル氏は「あれがPKだとは思わなかった。GKが出てきて、自分で止まり、アルバレスが突っ込んで来たんだ。他に何ができるんだ?」と指摘。元イングランド代表FWのイアン・ライト氏も「FWはミスキックをした。そのまま蹴り込めばゴールになるわけで、GKは立ち止まる以外何もできない。ファウルではなかった」と主張し、元アイルランド代表MFのロイ・キーン氏は「全体的に守備が悪かったが、PKにはならないと思う」と判定に疑問を投げ掛けている。

 一方、元イングランド代表FWのアラン・シアラー氏は「正しい判断だった」とPK判定を支持。元イングランド代表GKのロブ・グリーン氏もレフェリーに判断に同意し、元レフェリーのピーター・ウォルトン氏は「GKはボールに触る必要があり、さもなければ進行を妨げたことになる。GKの前への動きは衝突が起こることを意味し、厳しいかもしれないがファウルになる」とPK判定の正当性に言及していた。(FOOTBALL ZONE編集部)