準決勝でモロッコを2-0で下し、アルゼンチンとの決勝戦へ進出
フランス代表のディディエ・デシャン監督は、現地時間12月14日のカタール・ワールドカップ(W杯)の準決勝モロッコ代表戦に2-0で勝利した試合後、「これから一番大事な試合が残っている。日曜日は勝負だ」と話した。
フランスは前回2018年ロシアW杯の王者として連覇に挑むが、2012年に就任のデシャン監督にとっても10年間を越えた長期政権での大きなチャレンジになっている。前半5分にDFテオ・エルナンデスが先制ゴールを奪うと、後半は再三にわたって左サイドでFWキリアン・ムバッペが守備への貢献度の低いところを狙われたが、後半25分にFWマルクス・テュラムの投入でムバッペを中央にシフトして穴をふさぎ、後半34分にはピッチに送り込んで1分後のFWランダル・コロ・ムアニが追加点を奪って勝利した。
国際映像のインタビューにデシャン監督は「すごく誇りに思っている。長い遠征、もう1か月だけど選手たちはすごく集中して最高のプロ意識を見せてくれた。これから一番大事な試合が残っている。日曜日は勝負だ」と、現地時間12月18日に行われるアルゼンチン代表との決勝戦を見据えた。
このゲームではここまでチームを支えてきたMFアドリエン・ラビオが体調不良で離脱。大会初戦ではDFリュカ・エルナンデスが負傷離脱し、大会前に遡ればバロンドールを受賞したFWカリム・ベンゼマ、MFポール・ポグバ、MEエンゴロ・カンテといった主力として計算していたであろうスターをいずれも負傷で失っている。それでも、現役時代にユベントスなどでプレーして1998年の自国開催で史上初のW杯制覇を果たしたチームのキャプテンは、指導者としても求心力の大きさを発揮している。
1934年と38年のイタリア代表、1958年と62年のブラジル代表に続く史上3例目の連覇を目指す指揮官は「1日、1日を大事にして勝利の幸せを味わい、その時が来れば切り替える。後4日間、でも一番大事な試合が残っているのでまだまだ。これからが勝負」と、全く気を緩める気配を感じさせなかった。(FOOTBALL ZONE編集部)