FIFAワールドカップカタール2022の決勝戦が18日に行われる。FIFA(国際サッカー連盟)は15日、アルゼンチン代表とフランス代表の一戦を担当する審判団を発表した。
主審を務めるのはポーランド出身のシモン・マルチニアク氏。副審は同じくポーランド出身のパベウ・ソコルニツキ氏とトマシュ・リストキエビツ氏に決まり、第4審判はアメリカ出身のイスマイル・エルファス氏が務めることとなった。
今大会、主審のマルチニアク氏はグループD第2節のフランス代表vsデンマーク代表、決勝トーナメント1回戦のアルゼンチン代表vsオーストラリア代表などを担当しており、既に決勝戦に進出した両チームのレフェリングを経験している。また、マルチニアク氏と副審のソコルニツキ氏は2013年に日本サッカー協会(JFA)とポーランドサッカー協会(PZPN)の審判交流プログラムで来日したことがあり、当時はJ1リーグで川崎フロンターレとFC東京の“多摩川クラシコ”、セレッソ大阪と清水エスパルスの一戦で笛を吹いた。さらに、キリンチャレンジカップ2013で日本代表とウルグアイ代表が対戦した試合も担当した。
日本にも馴染みのある審判団であることを受け、JFAは公式Twitter(@JFA)を通じて、「決勝はもちろん、審判の2人もぜひご注目ください」と呼び掛けた。
また、副審を務めるリストキエビツ氏の父もかつてレフェリーとして活躍しており、1990年のイタリア大会では決勝戦で副審を担当した。PZPNは公式HPにて「32年ぶりに父の成功を再現することになる。歴史は一巡した」とコメントを残している。
アルゼンチンのメディア『Tyc Sports』はマルチニアク氏のコメントを紹介。「子供の頃の夢だったので、本当に喜ばしいことです。サッカー少年だった私は、ワールドカップの決勝戦でプレーすることを夢見ていました。今、私は審判員として決勝戦のピッチに立つことができます。ワールドカップの決勝戦の審判をすることは、私にとってチャンピオンになるようなものです」と喜びを語った後、周囲への感謝や意気込みを述べている。
「ここに辿り着くまでには、多くの仕事をこなし、犠牲を払い、自らを律しなければなりませんでした。パベウ・ソコルニツキ、トマシュ・リストキエビツ、その他多くの方々のおかげで、私たちの夢を実現することができたのです。感謝しています。また、選手とは全く違う日々の努力を目の当たりにしている家族や友人に対しても感謝の言葉を伝えます」
「素晴らしい試合を期待しています。アルゼンチンとフランスには、一瞬で輝くことのできる素晴らしい選手たちがいます。だからこそ、試合中は1秒たりとも集中力を切らさないようにする必要があります。今大会の両チームのレフェリングを経験したことはプラスに働くでしょう。我々は両チームのことを知っていますし、彼らも我々のことを知っています。我々は自分たちの仕事をし、試合後に良い話ができることを保証します」
決勝戦は18日の日本時間24:00(19日の0:00)にキックオフを迎える。アルゼンチン代表が36年ぶり3度目の優勝を果たし、“最後のワールドカップ”に挑むリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン/フランス)が初の栄冠に輝くのか。それとも、1958年スウェーデン大会と1962年チリ大会でブラジル代表が成し遂げて以来、フランス代表が大会にとって60年ぶり史上3カ国目の連覇チームとなるのか。大きな注目が集まる一戦だ。
【画像】日本vsウルグアイで主審を務めたマルチニアク氏
#ワールドカップ 決勝 アルゼンチンvsフランスの主審を担当するシモン・マルチニアク氏と、副審1を担当するパベル・ソコルニツキ氏は、2013年の交流プログラムで #SAMURAIBLUE vs ウルグアイの試合を担当していました。
決勝はもちろん、審判の2人もぜひご注目ください👀#FIFAWorldCup https://t.co/s5PGjuWe6z pic.twitter.com/roSgSQ0GLZ
— 日本サッカー協会 (@JFA) December 16, 2022