現地時間12月17日、カタール・ワールドカップ(W杯)の3位決定戦が行なわれ、クロアチアとモロッコが対戦。2-1で前者が勝利を収め、「アトラスの獅子」と呼ばれるアフリカの雄は4位で大会を終えた。

 モロッコはグループステージでベルギーを破り、決勝トーナメントではスペイン、ポルトガルといった強豪を次々と撃破。準決勝のフランス戦、今大会2度目の対戦となったクロアチアとの3位決定戦でも果敢に相手に食らいつき、フットボール界に鮮烈な印象を残した。

 試合後、ワリド・レグラギ監督は「彼らを誇りに思う。勝敗だけではないものをもたらしてくれたはずだ」と選手を称えた。その気持ちは、現地に駆けつけたサポーターも同じだったようだ。
 
 現地メディア『Al Jazeera』は、「敗れた戦士たちに、赤い応援団は大声援を送った」と伝えている。

「彼らは対戦前から、選手たちを称えていた。0-2でフランスに敗れた時も、試合前も、ファンは『これがサッカーだ。けれど彼らを誇りに思う』『彼らは僕らの誇りだ』と口々に言っていた。何があっても、彼らは国民、そしてイスラム圏、アフリカ大陸のヒーローである」

 また、現地メディア『Alkass Digital』は「試合後にサポーターは選手たちを称える歌を歌った。その声はスタジアムに響き渡った」と伝える。

 ちなみに、日本代表のファンも行なっていたゴミ拾いを、モロッコのファンはこの試合後も行なっていたようだ。現地メディア『Marsal Qatar』は動画とともに、「クロアチアに敗れた後も、モロッコのファンはスタジアムの掃除に一役買っていた」と報じている。

 魅力的なフットボールとファンたちの熱意でカタール大会に特大のインパクトを残したモロッコ。4年後もきっと、観る者の胸を打つ戦いぶりを披露してくれるはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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