カタール・ワールドカップの3位決定戦でモロッコを破り、3位に入賞したクロアチアのルカ・モドリッチが試合後、取材に応じ、代表活動の継続を明言した。現在、37歳のMFは「少なくとも私がチームにエクストラを与えられる限り、プレーし続けるでしょう」と語った。

上写真=銅メダルとともにポーズをとるモドリッチ(写真◎Getty Images)

代表を引退するのは簡単ではない

 モロッコとの試合でも違いを生み出した。まるでピッチ上のすべてが見えるかのように振舞うモドリッチには衰えなど見られない。スペースを見つけ、ボールに触れ、ゲームをつくってチャンスを生み出す。守備でも体をぶつけ、スペースを消し、相手の攻撃を何度も防いだ。

 そのプレーは、クロアチアに欠かせないものだった。とはいえ、チームとしては前回準優勝だっただけに、結果を見れば一つ優勝から遠のいたことになる。試合後、モドリッチは国民に対して謝罪の言葉を口にしたが、一方で連続して上位で大会を終えていることに対する価値についても語った。

「再び優勝に迫ったし、全員が優勝できると信じていた。残念ながら、それは叶わず、申し訳なく思っていますが、私たちはこの3位という結果を誇りに思わなければならないと思う。勝者として国に帰るのか、敗者として国に帰るのか。3位という結果は大切だ。そして確信しているのは、クロアチアが将来、優勝できる国であるということです。ワールドカップであろうと、EUROであろうと、ネーションズリーグであろうと、大きなトロフィーを手にできると思っています」

 そのとき、現在37歳のモドリッチ自身がチームにいるのかどうか。試合後、母国のメディアから今後の代表活動に関する質問が出た。

「ネーションズリーグが終わるまではプレーするつもりです。その後で、自分がどう感じているのか」と来年6月に開催されるUEFAネーションズリーグの決勝ラウンドでプレーすることを明言。代表活動の継続を宣言した。続けて、こうも言った。

「少なくとも私がクロアチアにエクストラを与えられる限り、プレーし続けるでしょう」

 その後の代表活動にも含みを持たせた。その理由について、きっぱり答えている。

「代表チームでプレーすることは、僕の人生の中で最大の誇りです。どんなクラブでプレーするよりも大きなこと。だから代表チームから引退するという最終的な決断を下すのは簡単ではありません。自分がここにいてチームを良くすることができないと悟った瞬間に、僕は代表から引退することになると思う。でもそこまでは、僕は代表でプレーを続ける」

 今大会のプレーを見て、代表引退が近いと感じた人は少ないだろう。クロアチアの中盤で舞うモドリッチの姿を、われわれはもうしばらくの間、見ることができそうだ。

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