イングランド代表は、ガレス・サウスゲート監督の体制を継続するようだ。17日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が報じている。

　同メディアによると、FIFAワールドカップカタール2022において準々決勝敗退を喫した後、去就について明言を避けていたサウスゲート監督が、契約満了となるEURO2024終了まで指揮を執る意向であり、クリスマス前にはそれが発表されるとのこと。同監督自身も家族と話し合った結果、イングランド代表の指揮を執り続けるべきと確信し、EURO2024までの契約を全うする見込みであるとしている。

　サウスゲート監督は、イングランドのアンダー世代代表監督や、FA（イングランド・サッカー協会）が打ち出した育成プログラムの責任者などを経て、2016年に監督就任。2018年のロシア・ワールドカップでは28年ぶりの4位入賞を果たし、EURO2020では初となる決勝進出まで導いた。また、EUROから今大会に至るまで、ブカヨ・サカ（アーセナル）やジュード・ベリンガム（ドルトムント）など、多くの才能ある若手選手も抜擢している。

　なお、サウスゲート監督の留任について、『スカイスポーツ』のシニアレポーターであるロブ・ドーセット氏は、以下のような見解を示した。

「もしサウスゲートが今去れば、FAは非常に難しい立場に置かれるだろう。彼らは次、3月にナポリでイタリア代表と対戦する。イングランドのEURO2024出場権獲得を決定づける非常にタフな試合だ。そのため、サウスゲートの決定をかなり迅速に必要としていた。でも、彼に圧力をかけるつもりはなく、彼自身に考える時間を与えるつもりだった」

「イングランドの選手たちには朗報だ。とても安心すると思う。全てではないにしても、彼らの大半は彼がグループ内で作り出した雰囲気とピッチでの成功のため、留まることを望んでいた。FAにとって非常に明白なのは、サウスゲートの後継者がいないということ。それが彼の残留を切望している理由の一部で、イングランドをワールドカップ準決勝、準々決勝、ユーロ決勝に連れて行くのに非常に良い仕事をしたからだ。彼は非常に重要なFAの男であり、構造の中で理解し、働き、繁栄している。明らかな後継者はいない」

　また、以前からサウスゲート体制を支持しているギャリー・ネヴィル氏（元マンチェスター・U）も、残留することを望んでいる。

「主要なトーナメント、アンダーカテゴリーの大会、そして国のためにプレーした経験を持つイギリス人監督はいないと思う。彼は全て見てきた。自分としては、彼が未来を構築するため、監督に留まるべきと思う。10年いて、女子チーム、若いチームは大きな成功を収めてきた。男子だってそう。彼は10年間でパフォーマンスと文化の向上を見てきたように感じる。監督の役割を超えてFAに残って欲しい。1990年にボビー・ロブソンを、1996年にテリー・ヴェナブルズを追い払ったのを覚えている。トーナメントの直後は特に上手くいかないけど、ガレスは非常に良い仕事をしていると思う。誠実な男で、彼とFAにとって正しい決断を下すだろう。私は18か月が適切だと感じている。後継者計画があることを知っていれば、それは正しいと感じるね」