圧倒的なテクニックとメンタルが改めて絶賛される
FIFAワールドカップ・カタール大会準決勝のアルゼンチンVSクロアチアの一戦では、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシが叩き込んだPKが話題を呼んだ。
ベスト16の日本戦、ベスト8のブラジル戦で圧巻のPKストップを見せつけていたクロアチア代表GKドミニク・リバコビッチに対し、メッシは絶対に届かないゴール右上隅に蹴り込んだのだ。あそこであのコースに蹴る技術、メンタルの強さに称賛の声が集まったのだが、FIFAワールドカップ・決勝の舞台で更なる強心臓ぶりを見せたレジェンドがいる。
カタール大会・決勝を前に英『GIVE ME SPORT』が振り返ったのは、2006年のドイツ大会・決勝だ。
イタリア代表VSフランス代表の顔合わせとなったファイナルにて、良くも悪くも主役となったのがフランス代表MFジネディーヌ・ジダンである。
このファイナルではジダンがイタリア代表DFマルコ・マテラッツィに頭突きして退場となったシーンが話題となるが、前半7分にジダンが決めたPKも忘れてはならない。
重要な先制点となるこのシーンで、ジダンはまさかのパネンカを選択。この異常なメンタルに同メディアも脱帽する。
「どの試合でもパネンカにはリスクがあるが、ジダンはW杯決勝でそれをやった。それをやるには鋼のメンタルが必要であり、ジダンが真に素晴らしい選手だったことの証明だ」
しかもイタリアのゴールを守っていたのは名手ジャンルイジ・ブッフォンだ。4年に1度の祭典のファイナル、しかも相手がブッフォンでパネンカを選択するのは普通ではない。ファイナルの先制点がかかった場面でパネンカを選択する猛者は今後2度と現れないかもしれない。